3Dプリンター企業Fathomが大型買収、航空宇宙・防衛の次世代ものづくりを一気に加速
米国のデジタル製造企業 Fathom Digital Manufacturing は、航空宇宙・防衛分野の生産能力と米国内サプライチェーンを強化するため、TCS Industries、TCS Electronics、Precision Grinding & Manufacturing(PGM)の3社を買収した。

Fathomはこれまで、産業用3Dプリンターによる造形をはじめ、CNC加工、板金、射出成形、金型、組立、仕上げなど25種類を超える製造サービスを展開してきた。今回加わるTCS IndustriesとTCS Electronicsは約35年にわたり航空宇宙・防衛分野を支え、精密CNC加工、板金、溶接、電子機器組立、基板実装、ケーブル製造などを手掛けている。一方、PGMは約60年の実績を持ち、切削や研削、ラッピング、ホーニングなど、高い精度と厳格な品質管理が求められる部品製造を得意とする。
Fathomはこの買収により、米国内10拠点、約700人規模へ拡大した。

重要なのは、3Dプリンターだけで部品を作る企業へ向かうのではなく、積層造形と従来加工、電子製造、組立、仕上げを同じ供給網の中で扱える点である。航空機や防衛装備では、試作品を短期間で作るだけでなく、同じ品質の部品を長期間安定して供給し、厳しい認証や記録管理にも対応する必要がある。
TCSとPGMはいずれも航空宇宙品質規格AS9100やITAR登録を持ち、Fathomの量産対応力を補完する。今後、3Dプリンターによる迅速な設計検証と高精度な機械加工を組み合わせることで、開発から認定量産までの時間短縮や、複数の外注先に分散していた工程の集約が進む可能性がある。
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