- 2022-5-3
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凸版印刷「3D細胞培養技術」開発の推進でマイオリッジと提携
凸版印刷と京都大学発のスタートアップ企業であり、細胞培養技術に強みを持つマイオリッジは、細胞培養領域における製品・サービスおよび研究開発の推進に向けて資本業務提携契約を締結したことを発表した。
プレスリリース
「3D細胞培養技術」は、独自の製法により複数の細胞を立体的に共培養することで、人体の微小部位を疑似的に形成することができる技術であり、薬効試験や毒性試験を含む創薬研究や個別化医療、培養食料、再生医療など、幅広い分野での応用可能性が期待されている。
本提携により、凸版印刷はさらなる「3D細胞培養技術」の開発を加速するとともに、両社のシナジーによる新たな細胞培養関連製品・サービスの創出を目指すとしている。
凸版印刷は現在、成長領域の一つとして位置付けている「健康・ライフサイエンス」分野の研究開発を総合研究所で進めており、創薬研究の分野においては、抗がん剤開発を支援する共同ラボを公益財団法人がん研究会に設置し、薬剤評価に使われるマウスの代替を目指して臨床研究を推進。また産学連携での取り組みも積極的に実施しており、2017年4月には国立大学法人大阪大学大学院工学研究科に「先端細胞制御化学(TOPPAN)共同研究講座」を設置。同大学の松崎 典弥教授と「3D細胞培養技術」の基礎研究を共同で行っている。
またマイオリッジは、国立大学法人京都大学の研究成果を基に設立されたスタートアップ企業で、細胞製品や培地の販売、培地開発支援サービス、その他基材・操作法・装置等の細胞培養に関する全工程俯瞰型の開発支援サービスを行っている。同社は、独自の低分子化合物データベースと培地成分探索技術を保有しており、様々な培地を低コストで設計・提供できることを強みとし、多様なサービスを展開している。
大阪大学等と研究中のバイオプリンティング培養ステーキ 関連記事はこちら
培地は細胞培養に必要不可欠である一方で、多様な成分が複雑に絡み合い効果を発揮するものであり、専門知識や経験がないと短期的なトラブルシューティングができないと言われている。また、製品・サービス化に向けての課題が多くあり、再生医療、抗体医薬、細胞医薬、培養食料などの分野では、高い品質を保ったまま低コストで大量培養することが難しいという共通の課題がある。
凸版印刷は、今回の提携により「3D細胞培養技術」の開発を加速するとともに、両者の技術・ノウハウを活かし培地の安定供給、規制に適合した培地開発、スケールアップ時の培地低コスト化を目指し、細胞培養領域の新事業創出を加速するとしている。
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