新しい4Dプリント技術は熱が加えられると高速に形を変えることができる
米国ジョージア工科大学、シンガポール工科大学、中国西安交通大学の研究者等から成る研究チームは共同で、熱を加えることで永続的に変化する新しい4Dプリント技術を開発した。
2013年、マサチューセッツ工業大学の科学者Skylar Tibbits氏がStratasysと協力し発明した4Dプリントは、プロセスを実行するためにヒドロゲルなどを用いた特別な環境下での利用を基本としていたが、柔軟なエラストマーを内蔵した形状記憶ポリマー(SMP)から生成されるこの4Dプリント技術では、3Dプリント造形がレイヤー毎に異なる反応を示すようプログラムすることが可能で、熱(温水や温風など)を加えるだけで、簡単に記憶していた形状に永続的に変化するよう設計することができる。
公開されたデモ映像では、数秒間お湯に浸すだけで収縮する花びらモデルや、元サイズの約8倍まで拡縮する格子状の3Dプリントオブジェクトなどが紹介されている。
この4Dプリントプロセスでは、3Dプリントコンポーネントをコンピュータ上でシミュレートすることができるため、最終形状をある程度まで制御することができるようになる。
現時点ではまだ初期の研究段階だが、同研究チームは、バイオメディカルデバイス、3Dエレクトロニクス、消費者向け製品など、様々な分野への応用が可能になるとしている。
関連記事
- 形状記憶フィラメント『SMP55』を検証
- 3Dプリントデバイスでワクチン接種
- 3Dプリント後に形状変形可能なフィラメント登場
- 3D Systemsの革新的な3Dプリントプラットフォーム「Figure 4」
- Formlabsが歯科用樹脂材料を発表
- 3DプリントレンズはISO品質に適合
- DGSHAPEは歯科用3Dプリンタとミリングマシンを発表
- 早大研究グループが3Dプリント造形物の表面処理技術を開発
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp