高さ30mの3Dプリントタワー

コンサート&展示会場として利用される世界最高峰の3Dプリントタワーがスイスで開業予定

スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH)のデジタル建築技術グループは、構造解析・設計研究所(CSBD)および建築材料研究所(PCBM)と共同で、デジタル テクノロジーと物理的テクノロジーのシームレスな組み合わせを通じて建築に革命を起こすことを目指す「ナショナル・コンピテンス・センター・デジタル・ファブリケーション」の一環として、ETHの教授であり建築家のベンジャミン・ディレンブルガーマイケル・ハンスマイヤーによって設計された、世界最高峰の3Dプリントタワーの建設を開始した。

スイスの人里離れた村ミュールグンに建設予定の4階建て(高さ30メートル)の3Dプリントタワー「Tor Alva(トーア・アルヴァ)」は、柔らかく結合性の高いコンクリート材料が使用され、ロボットがノズルを通じて薄い層を吐出しながら、特定の高さに達するまで幾何学的な空洞の柱を形成する。

Image : Michael Hansmeyer & Benjamin Dillenburger 

設計チームは、型枠を用いない3Dプリントプロセスと特殊な材料を利用することでセメントを節約し、建設中に発生する炭素排出量や建設に関わる人件費も削減している。

抽象的な32本の3Dプリント柱から構成されるトーア・アルヴァは、地上から垂直の階段を上り最上階に到着すると、ジュリアー渓谷を一望できる吹き抜けのコンサート会場が迎えてくれる。

2024年5月から組み立てを開始し、2024年6月にオープンを予定しているトーア・アルヴァは、個々のコンポーネントの組み立ておよび解体が容易なため、5年間の使用後に別の場所で再建することを計画している。


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