骨様多孔質構造を生成する3Dプリント用インフィル最適化技術
デルフト工科大学とデンマーク工科大学の研究者等から成る研究グループは、独自のアルゴリズムにより、自然な骨の海綿骨を模した内部構造を生成する3Dプリンティング技術に関する論文を発表した。
左:ヒト大腿骨の横断面、右:最適化後に造形された多孔質インフィルの3Dプリント骨モデル
研究グループは、一般的なスライスソフトウェアから生成される反復パターンの3Dプリント造形物の内部構造(インフィル)よりも、材料の使用量を最小限に抑え、かつ効率的なスピードと精度で外部からの圧力に対応した、高剛性の内部構造を生成するためのアルゴリズムを研究している。
左:トポロジー最適化、中:アルゴリズム適用、右:従来の反復パターン
この高解像度トポロジー最適化技術とも言えるアルゴリズムによって生成される3Dプリント用データは、自然界に見られる微細な多孔質構造を模倣した構造体を機械的に生成する技術で、標準的なトポロジー最適化構造よりも高剛性で軽量化された、最良のバランスを有するデータを生成することができる。
FDM(FFF)方式で造形されたテストモデル
現研究段階では、SLS方式とFDM(FFF)方式プリンタを使用した構造体のテスト出力を行っているが、今後同技術がCAD/CAMソフトウェアに統合されることになれば、より幅広い造形方式や材料にも応用される可能性がある。
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