3Dプリントアート映像の製作舞台裏を公開

様々な3Dスキャン技術や映像処理技術を駆使し製作された3Dプリントアート映像

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先日、The Chemical Brothersの新アルバム『Born in the Echoes』収録曲(Beckコラボ曲)「Wide Open」のミュージックビデオについてご紹介しましたが、今回新たにメイキング映像や製作時の苦労話しなどが公開されました。

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コンセプトアートの一部

ダンサーが、徐々に3Dプリントオブジェに変化するというこの映像、4.5分/7000フレーム弱という膨大な量の映像処理には相当な苦労があったであろうことは、前回の記事にも記した通りですが、今回公開された情報では、各工程の作業内容についても詳しく紹介されています。

3DCG化のため、ダンサーの全身を3Dスキャン

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フォトスキャンブースでフルボディスキャンされるSonoya Mizunoさん

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スキャン~ブラッシュアップ後、レンダリングされたデータ

高精細なフルボディスキャンについてはこれまでにも様々な事例をご紹介してきましたが
今回もこれと同様に、デジタル一眼を使ったフォトスキャンシステムにより、日系ダンサーSONOYA MIZUNOさんの全身をフルボディスキャンしています。

スキャンされ生成された3Dデータは、徐々に変化する3Dプリントオブジェ(メッシュオブジェ)のベースとなり、マッチムーブ処理されていきます。

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モーションキャプチャ

ダンサーの動きを正確に再現するため、モーションキャプチャを実行。このデータがフォトスキャンされた3Dボディに自然な動きを与えます。

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キャプチャスーツを着て踊るSonoya Mizunoさん

屋内全体のスキャニング

屋内は高精度なレーザースキャナを使ってスキャニングし、複数台のカメラによって撮影された実写素材とのマッチングを行い、フォトリアルな空間を再現しています。

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トラッキングデータ

専用ツールを開発し合成処理を効率化

今回のPVでは、合成処理のためのクリーンアップツールを独自に開発し対応したそうですが、自然光が差し込む屋内スタジオで 4.5分/7000フレーム弱の長尺映像。
メッシュ状のCGボディ(四肢)を通した影の処理などを、実写を正確にマッチさせながらコントロールするのは相当大変そうですね。

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ザックリとお伝えしましたが、詳細はプロダクション「the Mill」のブログでも公開されているので、興味ある方は是非ご覧になってみてください。
製作者側の要望に応える形で完璧に踊ったSONOYA MIZUNOさん、限られた人数でここまで高品質な映像を製作されたチームの皆さん、本当に素晴らしい仕事をされていますね。


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