3Dカメラと3Dプリンタを使って世界的文化遺産を守る

狂気的な行動を繰り返すISISから文化遺産を守るThe Million Image Database Project

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文明発祥の地とも言われる中東イラクやシリアにおいて、テロ集団IS(Islamic State)/自称イスラム国の戦闘員たちは、歴史的文化遺跡の破壊や略奪を繰り返しています。これまでに同組織は、イラク北部モスル博物館に収蔵された数千年前の彫像を破壊する映像などを公開してきました。

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その中には、ニムルド遺跡、ハトラ遺跡、Baalshaminのパルミラ古代寺院、アッシリアのコルサバード、モスル大学図書館、モスル大学図書館など、古代アッシリアの3都市や、世界遺産に登録される古代ローマの主要都市などが含まれていました。
このような狂気的な行動を続けるテロ組織から歴史的に重要な建造物や資料を守るため、ハーバードやオックスフォードの考古学者等は、NGOやボランティア等の力を借りて、文化遺産の3D画像データベースの構築を行っています。『The Million Image Database Project』と呼ばれる同プロジェクトでは、オックスフォードのデジタル考古学研究所(IDA)とユネスコが連携し、安価な民生用3Dカメラを使った3D画像の撮影に挑戦しています。同プロジェクトでは、2015年末までに紛争地域に5,000台のカメラを配布する計画が有り、配布されたカメラを利用して撮影された文化財の画像は、直接データベース上にアップロードすることが可能になっています。
このプロジェクト関係者は、2016年末までに百万単位の3D画像を撮影し、データベースに取り込みたいと語っています。

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軍人やNGO職員、慈善ボランティアなど、3Dカメラの扱いに不慣れな者でも容易に直接データベースへ画像をアップロードできるシステムを開発。撮影された画像にはGPS情報や日付が記録されており、いつ何処で記録された物かを正確に把握することができます。

数百年、数千年の歴史を有する歴史的建造物や多くの彫像は、一度破壊されれば二度と戻ることはありません。こういったプロジェクトから蓄えられた画像データを元に3次元化を行い、高精度な3Dプリント技術を用いてレプリカを生成することは出来るようになるでしょう。しかし何よりも大切なのは、このような愚かな行為が根絶されることではないでしょうか。


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