3DプリンタでIKEA製品をアップグレード

3DプリンタでIKEA製品をアップグレードする「UPPGRADERA」

IKEA製品のハッキングは、10年以上に渡りさまざまなプラットフォームで共有されているが、3Dプリント可能なキュレーション・プラットフォーム ENABLE 3D で作品を公開するデザイナーアダム・ミクロシ氏は、IKEA製品をハックするブランド「UPPGRADERA」を立ち上げ、商品化に取り組んでいる。

3つ目のコレクションとなる「UPPGRADERA 3」の3Dプリント用データは、ENABLE 3Dから自由にダウンロードすることが可能で、消費財産業の一部を再利用可能な素材でデジタル化し、不必要な輸送を減らすことで持続可能性を促進することを目指している。

Enable 3Dの創設者であるマニュエル・シスコウスキー氏は、消費者が製品のカスタマイズや創造に積極的に関与する未来を見据えており、家具市場におけるIKEAのセルフアセンブリーモデルによるイノベーションを、こうした製品のハッカーたちによってもたらされる潜在的な革命と比較している。

しかし、IKEAにとってこのハッキング現象への対応は非常に複雑である。当初IKEAは、この急成長するムーブメントを無視していたが、ドイツで独自の3Dプリント・コレクションを発表する際、ファイル共有サイトで公開されていた関連デザインを削除するようサイト運営側に要請していた。

IKEA側の懸念は理解できる内容であり、ハッキングされた製品が壊れ怪我でもしようものなら、IKEAにとっては大きなトラブルへと発展する可能性がある。製品をハックし再利用することへの安全性と、3Dプリントされた部品の責任については、現在も曖昧なままとなっている。
今後、何かしらの問題が発生した場合、誰が責任を負うのか?部品設計者なのか、ファイル共有サイトなのか、あるいは3Dプリントしたユーザー自身なのか、それともIKEAが責任を負うようになるのか?この問題は、扱われた国の法律などによっても大きく異なるため、扱いも難しい。


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