米空軍向け世界最大級金属3Dプリンタを開発

米空軍はCTCを介してSLM Solutionsに資金提供し、世界最大級の金属3Dプリンタを生産

レーザー粉末積層造形(LPBF)システムメーカーの SLM Solutions(以下 SLM)は、米国空軍研究所(AFRL)から520万ドル(約7億5000万円)の資金提供を受け、米国の応用科学研究の非営利団体である Enterprise Ventures Corporation と共に、研究開発・試験・評価業務を行う団体 Concurrent Technologies Corporation(CTC)と協力して、世界最大級となるの金属3Dプリンタを製造する計画を発表した。

SLM Solutionsは「より大型の部品をプリントしたい」という米軍の要望に応えるため、Z軸を1500mmに拡張した金属3Dプリンタ「NXG XII 600」の製造を計画。この新しいシステムは、SLMの既存の「NXG XII」を拡張したもので、同時稼働する12基のレーザーによるマルチレーザー機能と、圧倒的なスピードと生産性を実現する革新的なシステムを搭載しており、自動車産業や航空宇宙産業を中心とした大型部品の大量生産のためにカスタム設計された特別なシステムとなる。
関連記事:12個のレーザーを搭載したメタル3Dプリンタ「NXG XII 600」

同社の大型金属3Dプリントシステムは、ダイバージェント・テクノロジーなどの自動車メーカーが、大型の金属部品を製造する際に使用されており、2025年に就航予定の超長距離ビジネスジェット機「Falcon 10X(ダッソー・アビエーション)」に搭載予定の「Pearl 10X」エンジンの燃焼器タイルのプリントにも使用されている。
関連記事:3Dプリント製ハイパーカー「Czinger 21C」

CTCはNXG XIIEの開発を通じて「重要な防衛用途の長尺部品の製造において、現在の積層造形装置の限界を克服することが可能になる」とコメントしている。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る