SLMソリューションズがADIRAを買収

SLMソリューションズ、大規模金属3Dプリントを強化するためAdira AddCreative Technologyを買収

SLM Solutions Group AG(以下 SLMソリューションズ)は、日本の光学機器メーカー Nikon(ニコン)に買収されて以来初の大きな動きとして、ポルトガルの切削工具・金属加工会社 ADIRA の「AddCreative Technology(積層造形技術)」を追加し、既存の製品ラインを拡大する。この新たな追加は、大型部品製造に変革をもたらす可能性のあるアプローチであり、新たな宇宙・防衛分野での需要に牽引される市場である超大型部品のスケーラブルな製造方法を提供する。具体的には、SLMソリューションズがADIRAからAM技術を取得し、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアにある同社のAddCreativeチームが、SLMソリューションズに加わって作業を継続するという。

AddCreativeの技術は、元々フラウンホーファーILTによって開発された「Tiled Laser Melting(TLM)」として知られていたが、ADIRAによって商業化された際に新しい名称となった。このレーザー粉末床溶融(LPBF)プロセスは、全造形体積を個々のタイルに分割し、移動可能な造形チャンバー内で最適な順序で1つずつプリントする。レーザーヘッドはガントリー上で移動させることができ、リコーターを独立して操作することができるため、複数のレーザーで複数のパーツを同時にプリントすることが可能となり、マシンの速度とより大きなオブジェクトを製造する能力が向上する。従来4レーザー・システムだったシステムは5レーザーに拡張され、さらにSLMソリューションズ用に12レーザーまで拡張できるよう改良された。

SLMソリューションズはこの買収により、非常に大きな部品のためのスケーラブルな生産方法となり得る異なる技術アプローチを手に入れたことになる。大型部品への対応は、宇宙や防衛産業に特化したLPBF 3Dプリンタの売上を牽引しているため、SLMソリューションズにとって非常に価値のあるビジネスになる可能性がある。SLMソリューションズは、ADIRAシステムを、NXG XII 600のような既存技術と他の大規模システムとのギャップを埋める新たな提案と見ており、ポルトガルのチームは契約の一環としてSLMソリューションズに加わる予定となっている。

現在、AddCreativeの造形容積は1000×1000×500cmだが、熱応力と歪みを最小限に抑えた分散型の金属3Dプリンティング技術は、従来のLPBFとは異なり、エリアを選択的に加熱したり、大面積で複数の造形ユニットを使用したりすることが可能になるため、より大規模なシステムへの可能性を示唆している。

現在、ハイパーソニックス、防衛、新宇宙、人工衛星などの高成長分野は、信頼性の高い大型部品プリンティングに対する大きな需要を生み出しており、大規模な衛生計画などによりニーズが拡大し続けている。

SLMソリューションズのCEOであるサム・オリアリーは、この統合について次のように語っている「当社のポートフォリオにこの先進技術が加わることで、当社の製品ラインアップが完成し、現在のシステムと将来の大型AMシステムとのギャップを埋めることができます。これは、顧客の製造上の課題を解決し、製造の展望を永遠に変えるための、当社の絶え間ない革新のさらなる証拠です」
より広い意味においてこの協力関係は、ニコンがAMにコミットしていることを意味し、将来の投資に前向きである可能性を示している。


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