最新の3Dプリント技術やレーザー加工技術を駆使して製造された自転車
フランスの大手3Dプリントサービス事業者「Sculpteo」は、部品の70%をデジタルマニファクチャリングによって製造された自転車を、先に開催されたCES2017でお披露目した。
「Sculpteo Bike Project」としてリリースされたこの自転車は、インダストリアルデザイナーAlexandre d’OrsettiとPiotr Widelkaが、Sculpteoのデジタル造形技術を利用し制作した物で、タイヤなどを除く主要部品の約70%を3Dプリンターや、レーザーカッターなどで製造している。
この自転車部品を製造するため、Sculpteoはアルミやチタンをベースにした金属3Dプリント技術に加え、超高速3DプリンターCarbons社のCLIP技術を用いた3つの材料(硬質ポリウレタン、軟質ポリウレタン、エラストマーポリウレタン)やSLS(carbonmide、ポリアミド)を使用。
各造形方式で3Dプリンタパーツの他、ブレーキディスクなどの金属部品の切り出しにはレーザーカッターが用いられている。
主な部品の構成内容
3Dプリントパーツ
- SLS技術を用いたポリアミドのペダル
- CLIP技術を用いた硬質ポリウレタンの接続部品(ペダル、サドル、ハンドルバー用)
- SLS技術を用いたカーボンミッドの接続部分(フレーム、ホイール用)
- DMLS技術を用いたチタン製ブレーキ部品
- CLIP技術を用いた軟質ポリウレタンのブレーキ部品
- CLIP技術を用いたエラストマーポリウレタンのブレーキ部品
- SLS技術を使用したポリアミドのサドルおよび他のブレーキ部品
レーザー切断サービスの使用
- CO2レーザーカッターを使用したアルミニウムのクランク
- CO2レーザーカッターを使用した革のハンドルカバー
この自転車全体の製作費は$4,200となっており、市販の競技用バイク程度の価格に抑えられている。
同バイクを開発したインダストリアルデザイナーAlexandre d’OrsettiとPiotr Widelkaの二人は、CESが開催されたラスベガス会場から~サンフランシスコの工場まで約1000kmをこの自転車に乗って移動し、その様子をSNS上から「#SculpteoBikeProject」で配信する計画をしている。
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