コンクリート壁用モバイル3Dプリンタ「KARLOS」

ドイツの建設機械メーカー、コンクリート壁用モバイル3Dプリンタ「KARLOS」を発表

コンクリートポンプ車等の産業用ポンプ、コンクリート・モルタル作業用機械等を製造するドイツの建設機械メーカー Putzmeister(プツマイスター)は、ミュンヘンで開催されたbauma見本市で、建設現場に関連する多くのイノベーションを発表。同社は、モバイルで高度に自動化された「KARLOS」3D プリンタを導入することで、生産性の低さと熟練労働者の不足に対処するための建設3Dプリンティング技術を検討している。

KARLOSは、移動式コンクリート ポンプと精密なロボット技術を組み合わせたもので、従来の型枠を使用せず、一般的な標準コンクリートを使用して、建設現場にて迅速なセットアップと高度に自動化された壁の建設を可能にする。

この技術により、建設現場における人手不足と安全上のリスクが軽減されるだけでなく、従来の工法と比較して、より短時間で効率的な建設が可能になる。 さらに、従来の生コンクリート工場から供給できる最大粒径8mmの標準コンクリートを使用することで、製造プロセスの費用対効果という点でも大きな可能性が生まれる。

このテクノロジーの主な利点は、設計と建設プロセスのデジタル一貫性で、計画されたコンポーネントは、デジタル建築モデルから抽出され、個別のプリントレイヤーに変換される。 このプロセスでは、プリント経路とプリント速度がさまざまなパラメータ(材料の開口時間、材料の荷重伝達など)に基づいて、プリント経路とプリント速度が定義される。この経路計画は機械制御コードに転送されたのち機械に読み込まれ、その後KARLOSは、自動的に計画を処理しながらレイヤーごとに建物をプリントする。

KARLOS 技術データ

  • プリント用途:立体構造の垂直壁
  • プリント幅/プリント高さ:最大30 cm / 最大6 cm
  • セットアップと解体時間:約60分
  • プリント素材:最大粒径8mmまでのコンクリート
  • プリント速度:10 cm/s
  • プリント範囲:26 m
  • シャーシ:MBアロックス3743 8×4/4 / 5750
  • 最大総重量:32 t
  • 電源:125A
  • フルサポート時のサポート幅:9.60 m

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