3Dプリンティング後処理市場が18億ドルに達する

SmarTech Analysis、3Dプリンティング後処理市場が2031年までに18億ドルに達すると予想

アディティブ・マニュファクチャリング(AM)専門の大手市場調査会社 SmarTech Analysis は、積層造形産業の後処理に関する最新レポート「積層造形用後処理」を発行した。本レポートによれば、3Dプリンティングにおける後処理は更に重要となり、今後10年間で10億ドル規模の市場へと成長することを示している。
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Photo : makerbot

昨今のポリマー後処理業界は、自動車を最大の市場として年間1億4500万ドル(約217億円)以上をもたらしている。一方、金属後処理市場規模は、航空宇宙分野における3Dプリントアプリケーションに牽引され、2022年には1億7500万ドル(約255億円)に達すると推定されている。これらの分野は、ほぼ全ての3Dプリント作業における後処理需要の増加と、様々なアディティブマニュファクチャリングのプリント様式に対応した後処理技術の成熟により成長しており、本レポートが対象とする10年間の予測期間において、アディティブマニュファクチャリングの後処理は、2031年に18億ドル(約2,690億円)に達すると予測。さらに、この予測総額のうち少なくとも26%はポリマーの後処理市場に相当し、残りはより大きな金属後処理市場に起因すると推定している。

後処理とは、3Dプリンタから取り出した部品の洗浄、着色、表面仕上げ、硬化、熱処理、その他の製造工程を含む幅広い工程を意味している。部品が後加工の段階に入ると、3Dプリンティングプロセス特有の品質、コスト、時間に大きな影響を与える手作業が中心となるが、SmarTechでは後処理工程はもはや3Dプリンティングの採用や利用拡大を妨げる要因にはならないと考えている。むしろ、労働力シフトの影響により、業界内では必要な労働力を最小限に抑えつつ、生産量の多いアプリケーションの全体的なスループットを向上させるため、自動化を目指す傾向が見られるようになってきており、後処理においても同様であることが言える。後処理が普及している理由の一つは仕上げの自動化であり、全体的なエラーの減少を含め、自動化には多くのメリットがあり、3Dプリンタを導入する環境が増せば、後処理加工市場はさらに拡大するとしている。

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