自社廃棄物を3Dプリント技術でオフィス什器に再利用

3Dプリント技術で素材からオーダーメイドでプロダクトを作るプロジェクトを始動

アビリティデザインカンパニー NOD は、酢酸セルロースをはじめとした⽣分解性バイオマス素材や有機廃棄物などを3Dプリンターによって加⼯・再利⽤し、 循環型社会の実現への取り組み『RECAPTURE』の一環として、企業の廃棄物を素材として再利用し、3Dプリンターによってオーダーメイドのプロダクトを作るプロジェクトを開始。その第1弾として、鹿島建設や明治との協業を発表した。

鹿島のオフィスのカフェスペースから出たコーヒーかすを使ったテーブル

ヨコハマSDGsデザインセンターが入居する横濱ゲートタワーのまちびらきイベントにて鹿島のDXのSDGsの取り組みとして展示された、オフィス内のカフェスペースから出たコーヒーかすを材料に3Dプリントされたテーブル。

鹿島建設 開発事業本部 松永和幸氏のコメント「今回の取り組みは、身の回りの小さな行動を積み重ね、SDGs達成やサーキュラーエコノミー実現に貢献したいという、社員のコーヒーブレイク中の雑談から、CCCE※というコミュニティを結成したことがきっかけとなりました。CCCEは、今回の活動を、自らの利用により発生した廃棄物を、資源として再定義し、考え、つくる行為を通して環境改善に貢献する利用者参加型のものづくりと考えており、このプロセスに新しい価値があると考えています。今後もNODさんとの協業により、様々な廃棄物の循環の可能性を検討し、資源循環を通じて持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。」

明治がチョコレートを製造する過程で排出するカカオハスクを使った什器

チョコレートの製造工程で排出される廃棄物であるカカオハスク(カカオ豆の外皮)を使い、大型3Dプリンタでプリントされた什器。

明治 マーケティング本部 カカオマーケティング部 カカオG 専任課長 木原 純氏のコメント「カカオ豆の主要産地の西アフリカでは、焼き畑や農地拡大に起因する森林減少や、労働力不足による児童労働、栽培技術の周知不足など、バリューチェーンに存在する様々な社会課題のために、貧困から抜け出せずにいます。現在、チョコレート原料として活用しているのは、フルーツであるカカオ全体のおよそ1割、すなわちカカオの種である「カカオ豆」です。そしてカカオハスクと呼ばれる皮は、加工段階で取り除かれ、有効活用されることなく飼料・肥料・燃料などに結果として使用されています。今回、カカオハスクアップサイクルによるカカオに関する様々な社会課題解決を目指し、NODさまと協業させていただきました。誰一人取り残さない。何一つ無駄にしない。フルーツである、カカオには、可能性が沢山詰まっています。カカオの可能性をパートナー一緒に1つ1つ丁寧にひらいていきたいと、私たちは考えています。」


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