米海軍、強襲揚陸艦に金属AMシステムを搭載

米海軍、強襲揚陸艦に金属およびポリマー3Dプリントシステムを搭載し部品を製造

2022年11月、米海軍は初めて金属3Dプリンタを強襲揚陸艦(USS Bataan)に常設し、アディティブ・マニュファクチャリング(AM)技術を活用し、配備艦とその乗組員の自給率を向上させ、サプライチェーンのリードタイムを短縮する取り組みをはじめた。

大西洋海軍水上軍司令官と海軍海洋システム司令部(NAVSEA)技術局の共同作業の下で設置された装置には、カリフォルニア州オックスナードに本社を置くアメリカの工作機械メーカー Haas Automation(ハース)のCNCマシン「Haas TM-1」に、米国の金属3Dプリンタメーカー Meltio 3D のレーザー金属ワイヤ成膜ヘッドを統合した「Phillips Additive Hybrid」システムが含まれている。Meltio 3Dのワイヤーレーザー金属3DプリントヘッドとHaas TM-1を統合することで、同一システム内でアディティブとサブトラクティブの両方の製造が可能となり、通常の機械加工よりも効率向上と廃棄物削減を実現する。

このアディティブハイブリッドシステムは、複数の航空母艦に搭載され、海上環境での信頼性の高い動作が証明されており、AM技術を活用したプロセスは、従来のサプライチェーンや海軍特有のサプライチェーンへの要求を軽減している。
さらにNAVSEAのエンジニアは、強襲揚陸艦の船内でポリマー部品を製造するために2台目の3Dプリンタを設置しており、この3Dプリンタを使用して、NAVSEAが開発した300以上のAM技術データパッケージのいずれかをプリントすることができる。

NAVSEAのチーフエンジニアであるJason Lloyd少将は「このプリントシステムは、数十年と長期間運用される船舶やシステムが抱える部品供給問題を克服し、システムや船舶の運用性を高めることに直接貢献する能力を有しています」と述べている。


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