- 2018-12-12
- 3Dプリンタ・各種加工機, 最新情報
- 3DPrinter, 3DPrinting, 3Dプリンター, 3Dプリンティング, ABS, FFF, filament, Makerbot, PLA, PVA, Stratasys, テクノロジー, フィラメント, 工業デザイン
MakerBotはStratasysの特許技術を活用した高パフォーマンス3Dプリンタの新型機『MakerBot Method』をリリース
Stratasysの子会社である米国デスクトップ3Dプリンタメーカー「MakerBot」は、産業用3Dプリンタとデスクトップ機とのギャップを埋めることを目的として開発された最新のハイパフォーマンス3Dプリンタ『MakerBot Method』を発表した。
Stratasysの3Dプリント技術と専門知識を活用し、産業用3Dプリンタに匹敵する性能を低コストで実現したMakerBot Methodは、超剛性金属フレームにStratasysの特許技術をベースとした循環式加熱チャンバーを備えており、ダイナミックファンを備えた2つのヒーターが、チャンバー内の温度を適切に制御し、層間密着性と部品強度を向上させている。
従来のデスクトップ機が有するビルドプレートは反りを低減するのに効果的だが、この循環式加熱チャンバーは、プリントの全行程に渡りアクティブな熱浸漬を行うため、加熱されたビルドプレートが無いMakerBot Methodでも安定した造形を実現。
さらにMakerBot Methodは、同社現行モデルよりも最大で2倍高速なデュアルパフォーマンス・エクストルーダー・システム(二重押出機)を備えており、19:1のギア比を備えた強力なデュアル・ドライブギア・システムが、従来のデスクトップ3Dプリンタの3倍の力で材料を保持し、約50mmのサーマルコアから安定して材料を吐出する。
デュアル・エクストルーダーはモデル材料と水溶性PVA材料を組み合わせたプリントが可能で、複雑な形状をプリントすることができる。
また筐体下部には、フィラメント材料の吸湿を減少させるためにドライシールされたフィラメントベイを備えており、内蔵されたセンサーが湿度を監視し、ユーザーに環境の変化を警告。
RFIDチップが設置されたスマートスプールは、MakerBot Printにフィラメントの種類や色、残量などの情報を直接提供。
当初のMethod用材料として、MakerBot Tough、MakerBot PLA、MakerBot PVAが含まれる「Precision」と、高度な機械的特性を有する特殊 PETGを含む「Specialty」の2つのカテゴリーを提供。今後様々な材料の追加を予定している。
バンドルされるMakerBot Print Softwareは、汎用性の高い25のCADプログラムと互換性があり、3Dファイルをプロジェクトとして保存し、ネイティブのクラウド管理プラットフォームから共有することもできる。また現行モデルから採用されてきた、筐体内設置のオンボードカメラにより、プリント中の進行状態をアプリを介して遠隔からも監視することができる。
MakerBot Methodは現在、出荷に向けた最終テストを実施しており、2019年初頭に出荷を予定。販売予定価格は6,499ユーロ(約84万円)で、現在事前予約注文を受け付けている。
MakerBot Method スペック
- プリント技術:FDM
- プリントヘッド数:2
- プリント精度:±0.2 mm
- レイヤー解像度:20〜400μ
- 最大材料流量:〜50 mm3 / s
- プリントヘッドの移動速度:最大 500 mm / s
- 最大造形領域:L190×W190×H196 mm(シングル)、L152×W190×H196 mm(デュアル)
- 本体サイズ:437×413×649 mm
- 本体重量:29.5 kg
- フレーム構造:アルミニウムダイキャストベース、押出アルミアップライト、鋼溶接ガントリーフレーム
- 温度制御:循環式加熱チャンバー
- ビルドプレート:フレキシブルスチールビルドプレート
- モニター:5インチフルカラータッチスクリーン
- センサー数:21
- ノズル径:0.4 mm
- 対応材料:PLA、Tough、PVA(MakerBot Precision Materials)、PETG(MakerBot Specialty Materials)
- バンドルソフトウェア:MakerBot Print、MakerBot Mobile
- サポートされるファイルタイプ
MakerBot(.makerbot)、STL(.stl)、SolidWorks(.sldprt、.sldasm)、InventorOBJ(.ipt、.iam)、IGES(.iges、.igs)、STEP AP203 / 214 .stp)、CATIA(.CATPart、.CATProduct)、Wavefrontオブジェクト(.obj)、Unigraphics / NX(.prt)、Solid Edge(.par、.asm)、ProE / Creo(.prt、.asm)、VRML (.wrl)、Parasolid(.x_t、.x_b) - オペレーティングシステム:Windows(7、10)Mac OS X(10.9以降)
- 接続:USBドライブ、USB、イーサネット、WiFi
- 電源要件:100 – 240 V 4A、50 – 60 Hz 400 W max
関連記事
- 10周年を迎えたThingiverseは3億超えダウンロードを達成
- 英国鉄道会社が3Dプリンタで量産部品を製造
- Fordが3Dプリント技術を研究する先端製造技術センターを開設
- Stratasys最新のカラーおよびエラストマー材料を発売
- Desktop Metalが3Dプリントシステムを発表
- Type A Machinesが廃業を発表
- 米国3Dプリンタメーカー「Printrbot」が事業閉鎖
- 3Dプリント時の品質管理を実現する技術で特許取得
- Stratasys炭素複合材3Dプリンタ『Fortus 380mc CFE』リリース
- SWANYはStratasysと共同で次世代型モノづくりサービスを推進
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp