- 2017-6-20
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日本HPは新製品「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」を発表
日本HP(以下 HP)は、新たな3Dプリンティング事業として業務用3Dプリンティングソリューションを販売することを発表した。
既に海外での展開がスタートしている「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」は、設計から試作、製造までのものづくりの工程に変革を起こす革新的な技術により、既存の3Dプリンティングと比較し、最大10倍スピードと半分のコストで高品質なパーツ生産を可能にする。
日本国内での販売については、武藤工業とリコージャパンの2社と「HP 3Dプリンティング・マスターパートナー」として協業を開始。
認定マスターパートナーは、製品に関する技術情報に加え、新しいアプリケーションへの対応など付加価値の高いサービスを提供すると共に、HPと協調し、今後「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」の展示、検証などを行うデモルームを開設。顧客のニーズにきめ細かく対応する。
生産性を向上させる「HP Multi Jet Fusionテクノロジー
HPの3Dプリンティング技術である「HP Multi Jet Fusionテクノロジー(エイチピー・マルチジェットフュージョンテクノロジー)」は、HPの30年以上におよぶプリンティング技術と高度な材料の知見をもとに開発されており、3Dプリンターの可能性を大きく広げる生産性と品質の向上を低コストで実現。
「HP Multi Jet Fusion テクノロジー」は、ボクセル(Voxel)単位で必要な特性を持たせることが可能なため、将来的には、ボクセル単位でカラーやテクスチャー、機械的特性を持たせたパーツを造形することが可能となる。これにより、業界ごとに異なる多様なニーズに応じて、導電性、柔軟性、透過性、埋め込みデータなどを備えた3D造形物を生産することができるようになる。
最大10倍の造形スピード
約30 cm x 約40cmの造形エリアを面として一度に造形するプロセスにより、一点ずつ造作する既存の造形方式などと比較して最大10倍の造形スピードで高い品質のパーツを生産。
品質、強度、耐久性
「HPサーマルインクジェットテクノロジー」を活用した独自のマルチエージェント・プリンティングプロセスは、造形エリアで材料の積層と二種類のエージェント(溶解促進剤)の噴射、ヒーターによる加熱を繰り返して固めていくことで、高い寸法精度と弾性、縦/横/高さの3方向すべてに強度を備えた、高品質のパーツを生産する。
高い経済性
パウダー除去などの後加工や材料の再充填など、3Dプリンティングプロセスの様々な工程を統合することで、生産時間、コスト、エネルギー消費や無駄を削減し、3Dプリンティングの経済性を向上。
包括的なHP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション
3Dプリンター
「HP Jet Fusion 3D 3200 プリンター」は、広いモデリング造形サイズへの対応により、プロトタイプ試作など様々な用途に利用することができる。また「HP Jet Fusion 3D 4200 Printerプリンター」は、プロトタイプ試作に加え、小ロットの最終製品の製造に対応できるよう設計されており、高精細で高速な造形性能や大容量カートリッジへの対応などによる高い生産性により、コストを抑え即日納品への対応を実現。
プロセッシングソリューション
「HP Jet Fusion 3Dプロセッシングステーション」は、材料の充填、パーツの冷却、取り出しなどを行う。材料を充填したビルドユニットは、簡単にプロセッシングステーションに移動でき容易に材料を切り替えることが可能。
「HP Jet Fusion 3Dファーストクーリングプロセッシングステーション」は、より冷却時間を短縮する機構と大容量の材料カートリッジを備えている。
販売時期、価格
・「HP Jet Fusion 3D 4200 プリンティングソリューション」の価格は約3,800万円から、8月の販売を予定
・「HP Jet Fusion 3D 3200 プリンティングソリューション」は、11月からの販売を予定
※価格には保守、サービス、据付調整費、消耗品等は含まれない
海外では、BMWグループ、ナイキ、Jabil、ジョンソン・エンド・ジョンソンを含む戦略パートナーは、自動車、航空、ヘルスケア、一般消費財など様々な業界において、プロトタイピングや最終製品パーツの製造にHP 3Dプリンティングテクノロジーを活用した取り組みを進めている。
本製品は、6月21日から東京ビッグサイトで開催される「設計・製造ソリューション展(DMS)」のHPブース(41-36)において、国内初展示される。
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