ダイソンはシンガポールで未来へ投資

ダイソンがシンガポールに新しい研究施設を開設。最先端の技術開発へ478億円を投資

ジェームズ ダイソンは2017月2月13日(月)、2億5,000万ポンド(約362億円)を投じ英国ウィルトシャーに開設したテクノロジーキャンパス(研究開発センター)に次ぐ新たな施設として、シンガポールに『シンガポール テクノロジーセンター(Singapore Technology Centre)』を開設。

ダイソンは、シンガポールに設立するテクノロジーセンターの新設および未来の研究開発に対し、3億3,000万ポンド(約478億円)を投資。

施設内にある最新の開発ラボで、最先端のハードェアとソフトウェアの研究を専門家等と共に実現し、今後50%以上の成長をシンガポール拠点のエンジニアと共に目指す計画を発表した。
ダイソンの新しいテクノロジーセンターは、シンガポールの新興企業コミュニティの中心地である「シンガポール国立大学」の隣に位置しており、本施設を拠点とするデザインエンジニア達は、未来に向けて新しいテクノロジーの開発に従事することになる。

ジェームズ ダイソンのコメント
「私たちの野心的な技術革新を実現するためにシンガポールへ投資を行うということは、決して偶然のことではありません。ここでは世界でも有能かつ優秀な人材が人工知能(AI)や、機能学習、ロボット工学、流体力学、ヴィジョンシステムによるハードウェア、電気工学そして、ソフトウェアの融合による技術の開発を行っています。ダイソン製品はソフトウェアのアップデートを通じ、時間の経過と共によりよい製品機能を提供し続けます。またソフトウェアのアップデート共に使用環境に応じたよりよい製品機能を実現します。」

ダイソンは、毎週700万ポンド(約10.1億円)を研究開発に投資し、3,500名のエンジニアと科学者を世界で抱えるグローバルテクノロジーカンパニーであり、シンガポールでは1,100名のエンジニアや科学者がサイエンスパークに位置するシンガポール テクノロジーセンターとウェストパークに位置する最先端のデジタルモーター製造拠点で研究開発に取り組んでいる。

同社は、コネクティビティ技術、モーター、センサー、電気工学、ロボット工学、ナビゲーションシステム、ソフトウェアや空気清浄システムなど、様々で広範囲領域の優秀なエンジニアを常に求めている。
シンガポール経済開発庁長官のコメント
「この度ダイソンが研究開発機能を拡張し、より専門的な研究開発をシンガポールで行うことを嬉しく思います。本拠点がAI技術や機能学習プラグラム、ソフトウェア開発など未来のテクノロジーを生み出す場所になることを確信しています。そしてこれはシンガポールの若い人達、未来のエンジニアをめざす人達に新しい可能性を提案し、我々のイノベーション的経済の構築の実現をサポートしてくれるでしょう。」

コントロールタワー
ダイソンは1,300万以上の製品を、500以上のサプライヤーから供給される40億個以上の製造部品を用いて生産し、世界75カ国で販売。その生産数は過去4年で倍以上となり、これからの4年間で現状の2倍となる予定。
シンガポール テクノロジーセンターに新設されたコントロールタワー内では、発生した事象への迅速な対応と供給すべくリアルタイムのサプライチェーン情報や物流データが映し出される。

ウェストパーク
シンガポール テクノロジーセンターは、特許取得のダイソン デジタル モーターを2.6秒/個で製造するウェストパークから30分ほどの距離に位置している。シンガポールが誇る最先端の自動生産ラインは、高速の電気モーターを製造するために正確なロボット技術を採用。

深刻化する英国におけるエンジニア不足

ジェームズ ダイソンは今後5年間に渡り、英国本社に2017年9月に開校予定のダイソン インスティテュート オブ テクノロジーに1,500万ポンド(約21億円*)を投資することで、英国が抱える深刻なエンジニア不足の問題解決に取り組む予定である。

英国では2020年までに64万名ものエンジニアが必要とされており、この状況はダイソンが掲げる野心的な採用活動へも影響を及ぼしている。本プログラムは、優秀かつ意欲的なエンジニア志望の学生に対し、従来の学士取得に変わる新たな選択肢を提供するもので、新設される学士内容は、学術教育と、3,000名のダイソン エンジニアと一緒に製品開発に携わるという実地体験を合わせたものになる予定。
受講生には全在学期間を通じ給与が支給されるため、経済的な負担を負うことなく高等教育を終えることができる。また、4年間のプログラムを終了した際は、大学卒業生と同等の給与支給が見込まれている。


ジェームズ ダイソンのコメント
「英国のエンジニア不足は、ダイソンのさらなるテクノロジー開発や英国で研究開発された製品の輸出増の妨げになっています。そこで私たちは自分達自身でこの問題の解決に取り組むことにしました。新設する学士コースでは、学術的な理論の習得、実社会での就労と給与、それぞれの分野における専門家からの学びの場を提供します。」

ダイソンは過去4年において収益が2倍以上に増え、テクノロジー研究開発への投資も3倍に増加。現在英国のダイソン本社では2,500名が働き、2020年までにさらに3,000名のエンジニアの雇用をグローバルで目指している。


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