形状記憶バイオインク「DEGRES INX」

BIO INX、形状記憶機能を持つ初の生分解性・生体適合性樹脂「DEGRES INX」をリリース

バイオインク技術で業界をリードする BIO INX は、3Dプリント後に一時的に変形させ、体温程度に温めると元の形状に戻る形状記憶特性を持つ新しい生分解性樹脂「DEGRES INX」を発表した。

DEGRES INXは、DLPベースの3Dバイオプリンティング用に開発された素材で、複雑な形状(最大100µmの解像度)をプリントし、加熱(37℃)変形させた後、体温以下の温度に冷却して固定することができ、再加熱することで元の複雑な形状が復元される形状機能を有している。

また、この素材は形状記憶特性を持つだけでなく、生分解性および生体適合性(ISO 10993-5規格準拠)も兼ね備えているため、3Dプリンティング後の細胞培養にも適している。この生分解性の特徴を活かし、最終的に3Dプリント構造を完全に自身の細胞外マトリックスに置き換えることができるため、再生医療用途の細胞や組織のバイオファブリケーションなどの分野で使用できる。

体温に接触すると元の複雑な形状に復元することができる形状記憶特性は、生物医学分野での応用に新たな可能性をもたらす。例えば、身体に空けた小さな開口部から導入し、崩壊した構造を元に戻すことのできる低侵襲手術に使用できるようになる。

BIO INXのCSOであるAysu Arslan氏は「この素材は、生体適合性、設計の自由度、形状記憶特性に優れているため、4D(バイオ)プリンティングソリューションに最適で、生分解性ステントの理想的な素材となり得ます」と説明している。


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