Bambu Lab、初のCO₂レーザー加工機「R1」発表

55W CO₂レーザーと自動光路調整を搭載したBambu Lab初のレーザー加工機「R1」

デスクトップ3Dプリンターを開発・製造する Bambu Lab は、同社初となるスタンドアロン型CO₂レーザー加工機「Bambu Lab R1」を発表した。Bambu Lab R1の日本価格は449,999円(税込)で、出荷は11月後半を予定している。

Bambu Lab R1は、55WのCO₂レーザーと600×300mmの加工エリアを備え、木材やアクリル、革、布、紙などの切断・彫刻に対応するレーザー加工機である。これまでBambu Labは、H2DやH2Sなど一部の3Dプリンターにレーザー加工機能を組み込んできたが、R1は3Dプリンターから独立したレーザー加工専用機として開発された初の製品となる。

R1で特に注目されるのが、一般的なCO₂レーザー加工機で必要となる専門的な調整作業の自動化である。
CO₂レーザー加工機では、レーザー光を複数のミラーで反射させながら加工ヘッドまで届けるため、ミラーの角度がわずかにずれるだけでもレーザー出力や加工精度が低下する。そのため従来は、テスト照射を繰り返しながらミラーを手作業で調整する「光路調整」が必要になる場合があった。Bambu Lab R1は、この作業を自動化する「Auto Laser Alignment」を搭載。専用のLaser Alignment Sensorでレーザー光のずれを測定し、モーター駆動のミラー機構を使って光路を自動補正する。Bambu Labによれば、一連の調整は約1分で完了するという。
これは、3Dプリンターでオートベッドレベリングや振動補正などを普及させてきたBambu Labらしいアプローチであり、ユーザーが機械そのものを細かく調整するのではなく、機械側が自動的に状態を確認・補正することで、レーザー加工を始めるまでのハードルを下げることを狙っている。

55W CO₂レーザーで木材や透明アクリルを加工

R1には55W CO₂レーザーが搭載され、標準の加工エリアは600×300mm。最大動作速度は1,000mm/sに達する。
木材、アクリル、革、布、紙などの切断・彫刻に対応するほか、ガラスや石材、コーティングされた金属などへの彫刻にも対応。CO₂レーザーを採用したことで、H2シリーズで使用される可視光のダイオードレーザーでは加工が難しい透明アクリルも扱える点が特徴だ。

Bambu Labによれば、適切な焦点レンズを使用することで、黒クルミ合板を最大18mm、アクリルを最大20mmまで1回の加工で切断できるとしている。ただし、木材の種類や構造、加工条件などによって実際の切断能力は変化するため、これらはメーカー公称の参考値として捉える必要がある。

カメラとセンサーで加工位置を自動認識

もうひとつの重要な機能が「TriSense System」である。
R1は、作業エリア全体を確認するBirdsEye Cameraや加工ヘッド側のカメラ、レーザーによる距離測定、XYエンコーダーなどを組み合わせ、材料の位置や表面の高さ、加工ヘッドの動きを確認する。これにより、材料を加工エリアに置いた後の位置合わせを簡単にできるほか、材料表面までの距離を測定して焦点を自動調整する。平らな板だけでなく、曲面の高さ変化を追従しながら彫刻することも可能だ。
また、印刷済みのデザインをカメラで認識し、その輪郭に沿って切断する「Print & Cut」にも対応。Bambu Labは、輪郭に対して0.2mm未満の精度で切断できるとしている。

最大3メートルの長尺材料にも対応

標準加工エリアは600×300mmだが、別売のAutomatic Conveyor Feederを追加することで、最大3mの長尺材料を送りながら加工できる。
これにより、小物やアクセサリーだけでなく、大型看板、長いパネル、棚や家具部品などにも用途を拡大できる。さらに、円筒形や曲面を持つ素材を回転させながら加工するRotary Attachmentも用意される。

焦点レンズも交換式で、標準の短焦点レンズに加えて中焦点・長焦点レンズを選択できる。細かな彫刻では短焦点、厚い材料や高さにばらつきのある材料では焦点深度の大きいレンズを使うなど、用途に応じた加工環境を構築できる。

密閉状態ではClass 1のレーザー安全規格に対応

高出力レーザー加工機では安全対策も重要となる。
R1は標準状態ではレーザー光を筐体内部に閉じ込める密閉構造を採用し、IEC 60825-1に基づくClass 1レーザー製品として設計されている。カバーを開けるとレーザーを停止するインターロック、炎を検知するセンサー、緊急停止機能、加工時に発生する煙を排出方向へ流す換気システムなども搭載する。

一方、Riser BaseやAutomatic Conveyor Feederを使用すると筐体が完全密閉ではなくなり、Class 4レーザーとして扱われる。この構成ではCO₂レーザーに対応した保護メガネなど、より厳格な安全対策が必要となるため注意が必要だ。Bambu Labもこうした構成について、訓練を受けたユーザーによる業務用途を想定している。


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けするニュースレターへの登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る