米空軍、大型金属3Dプリンタ開発で3D Systemsと契約

3D Systems、大型金属3Dプリンタ開発で米空軍と1000万ドル超の契約を獲得

米空軍(USAF)は、サウスカロライナ州ロックヒルに本社を置く3Dプリンタメーカー大手 3D Systems に対し、先進的な大型金属3Dプリンタの技術開発を目的に1000万ドル超の契約を締結した。

3Dプリントされたチタン部品

国防総省によれば、このプロジェクトは「大規模な極超音速アプリケーションのための金属3Dプリンティング能力の開発」に焦点を当てたもので、金属3Dプリンティング能力の開発を支援する。プロジェクトに関連した作業は、ロックヒルとサンディエゴで行われ、2025年9月末までに完了する予定となっている。

3D Systems のプラットフォームでプリントされた航空部品

3D Systemsは、長年にわたり米空軍の資金提供を受けており、2019年には陸軍研究所(ARL)から1500万ドルの契約を受け、世界最大級とされる金属3Dプリンタ開発している。
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Stratasysとの合併問題など、様々な課題を抱える3D Systemsだが、今回の米空軍との契約によりAM製造分野における3D Systemsの価値を高めたと捉えることができる。さらに、最近発表されたサウジアラビアの投資ファンドである Dussur との合弁事業「National Additive Manufacturing Innovation Company (NAMI)」は、この分野における同社の重要性の高まりをさらに強調している。

また、3D Systemsはボーイングとロッキード・マーチンという航空宇宙・防衛大手の生産拠点に近く、地理的に有利な位置にある。先進的で高価な民間機や軍用機を製造している航空宇宙の2大巨頭と同社の関係性や、ボーイング社の元技術部長であるジョン・トレーシー博士が同社取締役に就任していることは、同社に対する前向きな見通しを後押ししている。


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