3Dプリントウナギの開発に100万ドルを調達

ステーキホルダーフーズが構造化されたウナギを3Dプリントするために100万ドルを調達

独自の3Dバイオプリンティング技術を用いた持続可能な培養肉製品を開発するイスラエルの食品ベンチャー Steakholder Foods Ltd.(旧名 Meatech 3D Ltd. 以下 ステーキホルダー・フーズ)は、シンガポールの養殖魚介類企業 Umami Meats(以下 ウマミ・ミート)と共同で、3Dプリントによって構造化された製品を開発するため、エンタープライズ・シンガポール(ESG)とイスラエル・イノベーション・オーソリティ(IIA)が協力するシンガポール・イスラエル産業研究開発財団(SIIRD)から100万ドルを上限とする最初の助成金を調達し、人工うなぎ食品の代替品を開発することに成功したことを発表した。
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ステーキホルダー・フーズの3Dバイオプリンティング技術は、拡張性があり消費者のニーズと要望に合わせてパーソナライズされたホールカット製品を製造できるよう設計されている。厳選された細胞株と独自の足場材料から調合されたバイオインクを3Dプリンタにセットすることで、僅か数分でデジタル設計に基づいた高精度の食用肉をプリントすることができる。3Dプリントされた製品は数週間培養され、幹細胞が筋肉や脂肪細胞に分化し、筋繊維が適切な密度・厚さ・長さで形成された後、完璧に調理できる肉となる。

ステーキホルダー・フーズとウマミ・ミートの両社は、栽培肉が認可されている世界で唯一の国で市場参入を計画しており、ステーキホルダーの技術をベースに、調理済み魚のフレーク状の食感を模倣した技術(仮特許出願中)を用いて、構造化された養殖魚を製造するための拡張性のあるプロセスを開発することを計画。調理した魚の食感を模倣した食品を作る新技術を展開し、2023年第1四半期後半に試作品となるハイブリッド製品を完成させるとしている。
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Steakholder Foodsの3Dプリントビーフ

ウマミ・ミートのCEO兼創設者であるMihir Pershad氏は次のように述べている。
「養殖魚介類に関する我が社の深い知識と経験が、ステーキホルダー・フーズの革新的な3Dバイオプリント技術を組み合わせることができ、とてもうれしく思っています。このパートナーシップは、海洋生態系を保護するための新しい持続可能な食糧システムという当社のビジョンを前進させるとともに、高まる消費者の需要に応えるため、卓越した高品質の水産物を提供するのに役立つと確信しています」

NUSチームの培養肉モデル

ステーキホルダー・フーズCEOのArik Kaufman氏は、2022年の同社の業績と2023年に向けた市場参入戦略の加速を強調した書簡の中で「当社は、2023年に向けて工業規模の3Dバイオプリンターをアップグレードし、自社製の成長培地と種を超えた細胞増殖のための生物学部門の開発を進め、事業開発とマーケティング活動を加速しています。当社のチームは、2023年にシンガポール、米国、欧州で製品を承認申請するために邁進しています」と述べている。

プロジェクトの最初の試作品となるハイブリッドハタ製品は、ステーキホルダー・フーズ独自の3Dバイオプリント技術とウマミ・ミートの細胞用にカスタマイズされたバイオインクを使ってプリントされる。

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