3Dプリント市場、第一四半期で37億ドルを達成

SmarTech、2023年第一四半期のグローバルなAM製造市場が強固な成長を示すレポートを発表

アディティブ・マニュファクチャリング(AM)業界を専門に分析する市場調査会社 SmarTech Analysis(以下 SmarTech)は、最新のレポートとして、2023年第一四半期にグローバルなアディティブ・マニュファクチャリング(AM)市場が強い成長を示し、前四半期と比較して二桁の成長率(10.0%)で増加し、37億ドル(約5,339億1,000万円)の価値に達した示している。

最新のデータによれば、ハードウェアや素材への投資が四半期ごとに比較的安定している一方で、パンデミック期におけるAMサービスの利用率向上が、2023年の市場成長を後押ししたことが示されている。年間を通してほぼすべてのセクターでポジティブなトレンドを示しており、メタル3Dプリント市場は20%以上成長し、ポリマー3Dプリント市場は17%増加したとしている。

SmarTech AnalysisのEVPリサーチScott Dunham氏は次のようにコメントしている。
「業界関係者の中には、年初に市場の状況についてより否定的な見方をする者もいたが、経済的状況にも関わらず、AM市場は依然として成長しています。しかし、大手企業は規模の拡大が難しいと感じています。これは、AMの初期導入障壁が低い一方で、顧客を大きく変えるような導入が難しいためだと思われる。しばらくの間、現状維持となる可能性が高く、AM企業として成功するためには顧客対応のコンサルティンググループ、柔軟な機械構成、安定した経営陣と企業構造が果たす役割の重要性を強調しています。」

一般産業とエネルギー市場における3Dプリントの活用が、公共利用の増加を推進

一般産業とエネルギー市場における3Dプリント技術(AM製造)の使用が増え、電力プラントからろ過システム、そしてカスタム切削工具の生産に至るまで、様々な産業分野での応用が拡大している。SmarTechの分析によれば、一般産業部門は、将来的な予想期間の終わりまでに、3Dプリントで使われる金属粉末の消費者として航空宇宙部門に次ぐ第二位になると予想。SmarTechはこの部門に特化したレポート「Additive Manufacturing in the General Industry and Tooling Sector 2020-2029」も提供している。

新規参入企業が推進する粉末ベッド融合(PBF)市場の成長

さらにSmarTechは、粉末ベッド融合(PBF)市場の主要な成長動力として新規参入企業の存在を挙げている。新規参入企業は市場成長を推進している一方で、業界の主要なライバル企業たちは同様の連続的な成長を経験していないとし、SmarTechはこの現象を、新規顧客の獲得と専門スタッフの確保によるものと考えている。

四半期ごとの成長の加速は、AM業界が過去よりも早く拡大していることを示しており、以前SmarTechが示した、約25%の年間成長率で2025年までに250億ドルに達するいう予想を反映している。


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