世界初の3Dプリント製タコ「THE KRAKEN」

Revo Foods、3Dプリント技術を駆使して作られたタコ製品「THE KRAKEN」を発売

オーストリアのウィーンを拠点とする食品スタートアップ Revo Foods(レボ・フーズ)は、特許取得済みの3Dプリント技術を使用し、タコの触手に代わる植物性食品として、菌類タンパク質から作られた世界初の3Dプリントタコ食品である「THE KRAKEN」を発売。この画期的な製品は、活きたタコに似た本物の味、食感、香りを提供する。

国連食糧農業機関のデータによれば、EU圏では2018年に約12万5000トンのタコが消費され、そのうちイタリアだけで6万トンが消費された。アジアではさらにこの数字は高く、同年に19万トンに達し、世界中でタコの水揚げ量はここ数年連続で減少している。

近年、スペイン、メキシコ、チリ、中国、日本などの国々でタコの養殖場を作る試みが進められており、例えば、スペインの企業 Nueva Pescanova は、年間3000トンのタコを生産することを目指し養殖場を作ろうとしているが、動物保護活動家や様々な研究者等から激しい批判を受けている。

また、タコは痛覚を持つ生き物と考えられており、多くの国で一般的に行われている煮沸という方法が、痛みを感じる能力を持つ軟体動物に対する虐待であるとして、英国では動物福祉(感覚)法の保護対象に追加している。さらに、タコには内部や外部の骨格がなく、皮膚が繊細で容易に損傷するため、養殖環境では取り扱いに方により簡単に傷つく可能性があり、大規模商業施設における養殖には向いていない。

レボ・フーズのCEOであるロビン・シンサ氏は「タコは、植物由来の代替品が存在しない製品で、非常にユニークな食感と構造を持っています。多くの国で食されているタコに似せた”THE KRAKEN”は、高レベルのたんぱく質、オメガ3脂肪酸、食物繊維が豊富で、焼いても、揚げても、そのまま食べても、舌の肥えた人々をも満足させることを約束します」と語っている。

レボ・フーズは、約半年月前に3Dプリントされたサーモンの代替品であるマイコプロテインベースの3Dプリント・サーモンフィレ「THE FILET」の発売を開始したばかりであるが、今回リリースされた「THE KRAKEN」は、同社が展開したクラウドファンディング・キャンペーンから生まれた限定版で、同社の革新的な植物性シーフード製品のラインナップに加わった。
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レボ・フーズは「3D-MassFormer」押出技術という特許取得済みの技術を活用しており、3Dプリント食品を大量生産可能な初の連続生産プロセスを開発し、この技術を通じて持続可能なシーフード食品生産の可能性を示そうとしている。

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