IDCは国内における3Dプリンティング市場ユーザーの動向調査分析結果を発表
IT関連専門の市場調査会社IDC Japanは、国内製造業に勤務する人を対象とした「3Dプリンティング市場におけるユーザー調査分析結果」を発表した。
IDCの調査結果によると、製造業のうち3Dプリンタを使用している上位3業種は「生産用機械器具製造」「輸送用機械器具製造」「電気機械器具製造」であった。
3Dプリンタで作製される物は試作品が多く、85.7%の企業で試作品作製に3Dプリンタを利用しており、冶具や特殊ツールの作製に67.8%の企業が3Dプリンタを使用。金型や砂型、最終製品(部品)の作製に3Dプリンタを使用している割合は、およそ半数と少ないことが分かった。
国内製造業において、今後3Dプリンタが開発・設計プロセスと製造プロセスを変革するかどうかについての問に対し、およそ5割のユーザーが「変革する」と回答した。一方「物流プロセスを変革する」と回答したユーザーは、28.1%に留まった。
また、製造業における3Dプリンタの普及については、5割以上のユーザーが「緩やかに普及する」と考えており「急速に普及する」と考えているユーザーは3割程であった。
3Dプリンタに関する情報の入手方法については、メーカーのWebサイトと展示会で得られる割合が高く、SNSや口コミで得られる割合は低いことが分かった。またこうした情報源からは、造形材料についての情報は得やすいものの、3Dプリンタの価格や造形のためのノウハウの情報はあまり得られていなかった。
IDC Japanは「3Dプリンティング市場の成長のためには、3Dプリンターに関する正しい理解が必要である。サプライヤーは提供する情報の内容だけでなく、提供方法についても再検討すべきである」と述べている。
ソース:「2017年国内3Dプリンティング市場 ユーザー動向調査:製造業の市場ポテンシャルを探る」(JPJ42869317)
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