ExtraBoldが南洋工科大学と契約

ExtraBold R&Dと南洋工科大学、プラスチックリサイクル問題に取り組むための共同開発契約を締結

3D付加製造機および3Dプリントヘッドの研究開発・製造・販売などを手掛ける ExtraBold の子会社で、シンガポールに拠点を置く ExtraBold R&D PTE. LTD と、シンガポールの国立大学である南洋理工大学(NTU)の Singapore Centre for 3D Printing は、プラスチックリサイクルの問題に取り組むため、3Dプリンティング技術の共同開発契約を締結した。

共同開発契約の調印式(2023年5月9日シンガポール南洋理工大学にて)

プラスチックリサイクルなどの課題解決

現在、世界全体の廃棄プラスチック量は3億トンを超えており、2040年までにはこの数値が倍増すると予想されている。それに対し、プラスチックのリサイクル率は10%未満に留まっている。世界各国でプラスチックの再利用を促進する取り組みが進められているが、廃棄プラスチックの増加量に対応するにはまだ道のりは遠い状況で、これらの課題には、コストと品質の両面から解決策が求められている。
ExtraBoldが開発しているペレット樹脂方式の3Dプリンティング技術と樹脂コンパウンド技術は、上記の課題を解決する大きな可能性を持ち、さらに、バイオプラスチックを使用した樹脂材料の造形技術開発にも注力することで新たな価値を創出し、3Dプリンティング技術の適用範囲を拡大することを目指している。

バイオプラスチックの造形技術開発の事例

同社の最新事例として、い草と生分解性樹脂を混合した樹脂を、有志のプロダクトデザイナーによるデザインラボ HONOKA と共同開発し、その材料と同社の大型3D付加製造機「EXF-12」を用いてプロダクトを制作。2023年4月18日よりイタリア・ミラノで開催されたミラノサローネ国際家具見本市2023において「TATAMI ReFAB PROJECT」と題した家具シリーズを出展し、そのプロダクトのデザイン性とともに製作ストーリーが評価され、「サローネサテリテアワード」のグランプリを受賞した。
関連記事:廃棄い草使用の3Dプリント家具でミラノサローネ出展


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