ベイマックスが魅せたユニークな科学の世界

ディズニー映画ベイマックが魅せてくれたユニークで素敵な科学の世界

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2014年12月に日本でも公開され『アナと雪の女王』に次ぐヒット作となったディズニー映画『ベイマック(原題 Big Hero 6)』
主人公ヒロ・ハマダと、ヒロの兄タダシが開発したケアロボット「ベイマックス」や、科学オタク達との友情や成長を描いた同作品。冬休みに子供と一緒に観賞し、子供以上にドキドキワクワクしてしまったお父さんも多かったのではないでしょうか(筆者もその1人 ^^;)

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当サイトでも公開前からベイマックスに関する情報をお伝えしてきましたが、今回の記事はネタバレになる内容を含んでいたためしばらく公開を控えてきましたが、4月24日に同作のブルーレイ&DVDが発売されたこと機に、改めて内容をまとめて公開いたしました。

同作をご覧になった方はご存じの通り、この作品では、3Dプリンターや3Dスキャナなどのデバイスをはじめ、現存する3D関連技術などをベースとした、ちょっぴりユーモラスな科学の世界が描かれているのが特徴です。

3Dスキャニング
下画像は、ベイマックスやメンバーの全身をハンディスキャナで3Dスキャンししている様子です。スキャンされたデータを元に、ヒロはベイマックスのアーマーやメンバーのパワードスーツを製作。

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AR技術をベースとした未来っぽいモデリング工程
こういったAR・VR技術を使ったモデリングについては「Microsoft HoloLensがもたらす新しい3Dの世界」「Oculus RiftとRazer Hydraを利用したVRCLAYベータ版公開」「近未来感全開 ARスマートメガネ」など、当サイトでも度々お伝えしてきました。

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何処かで見たことあるようなキーボード

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スキャンデータを元にベイマックスのアーマーをモデリング

3Dプリンタ
劇中に登場する造形機は、ロボットアーム式3Dプリンタ?これでベイマックスのアーマーなどを造形!

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よく見ると、3Dプリント後のボディには積層跡までちゃんと再現されています。

プログラミング
ヒロの兄、タダシが開発したケアロボット。人を助けるために開発されたロボット ベイマックスが、プログラムミング次第で凶悪な破壊兵器へと変貌してしまう様子。まさに、コンピューターはプログラム次第でいかようにでも変化する。というシンプルな仕組みを、子供達に理解してもらう良い素材かもしれませんね。

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ヒロの書いたプログラムによって、凶悪なキャラへと変貌するベイマックス

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モーションキャプチャデータで格闘技をプログラム

その他にも、科学オタク達が集う研究施設などには、現在の技術レベルに則ったような舞台設定がされており、これまでのアニメ作品で描かれてきた現実離れした未来感とは、少し違った視点で描かれているように感じる本作品。同作のプロデューサーであるラセター氏は「映画のストーリーは、リサーチから生まれる」という信条の元、今作品に関わる製作チームのメンバーを、ロボット工学関連施設などを訪問させていたそうです。そんな中訪問したカーネギー・メロン大学の医療用空気注入型ソフトロボットの存在を知り、ベイマックスに応用させたそうです(wikiより)
こういったベースがあることで、リアル感が伝わり、科学や物造りに興味ある大人達もワクワクさせてくれたのかもしれませんね。

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子供達の描く未来のために

この作品では、主人公ヒロをはじめ、ロボット工学や様々な科学技術を学ぶ子供達の様子が描かれていますが、現実世界でもそんな展開が広がっています。

世界中の子供達が競う「Google Science Fair」

今年で5年連続開催となる同イベントは、世界各国の13歳~18歳の学生が、自ら企画したプロジェクトに関するサイトを構築し、オンライン投稿にって選定された優秀なプロジェクトに対し、10万ドルの奨学金や旅行、Virgin Galacticツアーで最新の宇宙船見学ツアーなど様々な特典が与えられる教育系プログラム。
このプログラムは、ロボットなど一部の分野だけに特定したサイエンスフェアとは異なり、医療、科学、ライフスタイルなど、様々な世界に存在する問題を見つけ出し、それらを解決するための実際のプロジェクトを起動するというもの。こういったプログラムにとっては、高度なロボット工学や医療技術も、目的達成のための手法のひとつに過ぎず、チェレンジして何かを成し遂げる。そのことの大切さをうったえているのではないでしょうか。

欧米で進むSTEM教育

欧米を中心に広がるSTEM教育については、当サイトでも度々お伝えしています。
欧米では、教育機関だけではなく、図書館や博物館、郵便局といった公共施設までにも3Dプリンタや関連設備の配備を加速させています。
また、現在の3Dプリンタブームの牽引役となったMakerBotでは、独自の3Dプリンタースターターキット(企業や教育機関に向けた導入キット)などを、教育プログラムと共にパッケージ化し、同社製品の普及を加速すると共に、独自のノウハウを生かしたイノベーションセンターを構築。そこでは、ハードウェア類の販売等だけでなく、秘術トレーニングやサポートといった、トータルソリューションの提供を開始しています。
他にも、ロボットや安価なマイコンボードなど利用したプログラミング教育など、STEM教育の拡充が本格化してきています。
残念ながら、日本国内ではこういった本格的なSTEM教育の広がりは殆ど感じられませんが、お隣り中国では、台湾の3DプリンタメーカーXYZprintingと協力し、全国40万校以上に3Dプリンタの配布などを計画しています。

チャレンジする場を提供 

つい数日前にお伝えしたDMM.makeのスカラシップ制度(DMM.makeがSCHOLARSHIP制度を開始)や、ABBALabとインテルによるエンジニア支援プログラムなど、モノづくりやハードウェアスタートアップを目指す若い世代を支援するこのような仕組みが、もっともっと拡充し、子供達や若い世代が、失敗を恐れず新しい一歩を踏み出せるような支援の形が、広がっていくと良いですね。

ちょっとオマケ
下の写真は、中国のベンチャー企業が開発した未来っぽい電動一輪車「Ninebot ONE」。そして右は、劇中に登場するゴー・ゴーが自ら開発した電磁サスペンションバイクの車輪を装着した高速移動パワードスーツ。見た目は似ていても、なんとなく遠い技術。それでも十分に未来を感じさせてくれるNinebot ONE。
突拍子もない未来感とは違う、なんとなく近づくことができそうな未来感。そしてそれをドンドン具現化してしまう中国パワー。医療分野など、相当なリスクが伴うであろう事でも、強引に実行してしまうその貪欲さ。良し悪しは別として、色々な意味で見習うべき点が多いかもしれませんね。

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もうちょっとオマケ
こちらのまとめ記事【大体いつも10年くらい早い】時代を先取りしすぎなセガの名(迷)ハード10選!。すごく面白いので、興味ある方は是非!懐かしい機器が並びますが、改めて「昔のSEGAってスゲーな」と感心してしまいますねw

 

予告編映像について

トレーラー公開後、日本版と本国版との世界観の違いが大きな話題となりましたが、こういった表現の差にも、色々な意味を感じますね。

日本版予告「ベイマック」

米国版予告「Big Hero 6」

取りあえず、この映画内で最も気になったのは、やはり最後に登場したスタン・リーですね。エンドロール後のショートカットに、次回作や関連作品への伏線を張るMARVEL。熱狂的なMARVELファンとしては、今後どんな作品に繋がっていくのかを考えるとワクワクしてしまいます。

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大人もワクワクさせてくれるユーモアのある未来感、そして何より、日本と日本アニメに対するリスペクトを強く感じた同作品は、ディズニーシリーズの傑作のひとつではないでしょうか(あくまでも個人的な感想です ^^;)

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