リコーが医療用3Dプリント施設を開設

リコーの新しい医療用3Dプリント施設は手術計画や患者教育に使用される

事務機器・光学機器などを製造するデジタルサービス企業 である RICOH(リコー)グループのリコーUSAは、新しいポイント・オブ・ケア型3Dプリント施設「RICOH 3D for Healthcare Innovation Studio」を開設した。

リコーの医療用3Dプリント施設 Photo : RICOH

ノースカロライナ州の医療センター、アトリウム・ヘルス・ウェイク・フォレスト・バプティストに拠点を置くこの施設では、FDA認可の解剖学的モデルとして、患者固有のデバイスの開発・設計、3Dプリントを行い、手術計画や患者教育に使用される。同社は、この施設内の3Dプリンティング機能により、手術時間の短縮、医療費の削減、診断支援の向上、FDAコンプライアンスへの懸念の緩和が可能になると主張している。
リコーによれば、3Dプリントされた解剖モデルを使用する外科医は、平均62分の手術時間の短縮と、7.8%の手術時間の短縮を実現しているという。リコーは今後、ポイント・オブ・ケア型3Dプリント施設の追加開設を計画。外科医が個人用にカスタマイズされた解剖モデルをより簡単に利用できる環境を整えるという。

リコーとストラタシスは、2021年にポイント・オブ・ケア解剖モデリングソリューションを提供するための提携を発表。今回発表されたこの施設にも、ストラタシスの3Dプリンターと材料が導入されており、医療用画像データから直接生成されたセグメント化された3Dプリントファイルを使用して、患者固有の解剖学的モデルを製作する予定で、これらのモデルは、頭蓋顎顔面、整形外科、循環器、神経、消化器、泌尿生殖器、および乳房の診断目的で採用される。

リコーによれば、計画段階で3Dプリントモデルが使用されたとき、外科医の50%が手術アプローチを再定義したという。また、3Dプリントモデルを使用することで、1件あたり3,720ドルのコスト削減が可能になるとしている。


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