「Phrozen Arco」がKickstarterで2億超を調達

Phrozen初のFDM方式3Dプリンタ「Phrozen Arco」がKickstarterで2億超を調達

台湾の3Dプリンタメーカー Phrozen は、クラウドファンディング Kickstarter から新型3Dプリンタ「Phrozen Arco(アルコ)」をローンチ。4月7日に終了した同キャンペーンにて、1,413人の支援者から総額1,408,493ドル(約2億1,390万円)を調達した。

オープンソースの3Dプリンティング・ファームウェア「Klipper」による動力供給とCore-XY設計により、精密で効率的なプリントを可能にしたArcoは、300×300×300mmの大型プリントボリューム、最大プリント速度60 mm/s、最大プリント加速度30,000mm/s²の高速プリントを実現するだけでなく、多色プリントや自動レベリング機能を備えており、より大きく、より速く、よりカラフルなプリントを可能にしている。

ArcoのDEP(Direct Extrusion Path)技術は、高速エクストルーダーと組み合わされ、エクストルージョンギアとホットエンド間の距離を最小化。最高300℃まで到達可能な加熱ノズルと組み合わせることで、フィラメントの押出時間の短縮、応答速度の高速化、フレキシブル素材のプリント速度の高速化を可能にしている。

Arcoのエクストルーダーは、直径18mmの金属製エクストルーダーギアを2つ装備しており、噛み合いが大きく、減速比が9.5:1であるため、フィラメント供給を正確に制御できる。さらに、プリント中の振動やズレを最小限に抑える低重心設計と強化されたCore-XY構造により、プリント品質が飛躍的に向上。

また、厚みのある金属製スタンドとリニアレールが正確なXY軸の動きを保証し、最終的な造形物に対し、滑らかな層の整列と繊細なディテールを実現する。

マルチカラー&マルチマテリアルに対応した「Chroma Kit」には4色のフィラメントが設置可能で、デバイスを増やすことで最大16色まで拡大できる予定となっている。
Chroma Kitにはフィラメントの状態を検知する複数のセンサーが搭載されているため、高精度な切り替えとフィラメントの送り出し、フィラメント切れ時の自動交換など、利便性に長けた機能を封している。

Arcoは、卓上型FDM方式3Dプリンタ市場に革命をもたらし、現在もシェアを拡大し続ける「Bambu Lab」3Dプリンタに対抗するためリリースされたモデルであり、性能や意匠面においても近しい製品となっている。
Chroma Kit付属モデルの希望小売価格が1,148ドル(約17万4千円)と、同じマルチマテリアル対応の自動素材供給システム(AMS)を搭載するBambu Labの上位モデル「X1-Carbon Combo」および「P1S Combo」の中間的な価格が設定されている。

Bambu Labの上位モデル「X1-Carbon Combo(AMS付き)


関連記事

3DP id.arts の最新投稿をお届けする「Newsletter 3DP id.arts」への登録はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でid.artsをフォローしよう!

     

ページ上部へ戻る