Bambu Labが最近発売された3Dプリンタ「A1」のリコールを発表
高速デスクトップ3Dプリントシステムで急成長している中国の3Dプリンターメーカー Bambu Lab(以下 バンブー・ラボ)は、最近発売された「Bambu Lab A1 3D Printer」について、不安定な温度測定と加熱の問題によるリコールを発表。同社は包括的な調査を実施し、これらの問題が、ヒートベッドケーブルとプリンター基盤の接続部分であるケーブル根元の損傷に関連しているという結論に達し、A1のリコールを決定した。
マルチカラープリントに対応した高速3Dプリンタ「Bambu Lab A1 3D Printer」
バンブー・ラボは、28日に公開したブログで、損傷の可能性があるケーブル問題に言及。同社は、この問題の原因は配送中の乱暴な取り扱い、設置時のケーブルの曲がり、または設置後に外部からの力が加わったよるものだと説明していたが、2月4日に更新されたブログにて、これらの潜在的な原因を再度指摘。A1の所有者に対し、デバイスの使用停止を呼びかけた。これに伴いバンブー・ラボは、自社のウェブサイト上でのA1の販売を停止。同社製品を扱う幾つかの販売店も販売を中止した。
損傷したヒートベッドケーブル
バンブー・ラボは、リコールへの対応に関する最新の投稿で、ユーザーに対し二つの対応方法を提案している。一つ目は、プリンタ本体を返品して全額返金を受け取ると共に、別の同社製プリンタの購入に使用できる80ドル分のクーポンを受け取ること。二つ目の選択肢は、A1の所有者が、同社のオンラインストアで使用できる120ドルのクーポンを利用して改良された加熱ベッドを受け取った後、自分で交換するという二つの案を提案。尚、同社によれば改良されたA1 3Dプリンタと改訂された加熱ベッドは、5月頃から提供されるという。
損傷していないヒートベッドケーブル
更新された声明にも関わらず、3Dプリンティング・コミュニティ上では未だいくつかの疑問が残されている。最も重要な疑問は、A1の潜在的な安全性の問題が、より多くの人々に届く前に、なぜ最初にインフルエンサーに開示されたのかということである。これについて一部のユーザーから「YouTuberの使用するA1が、発火するなどして悪評が広まるのを避けたかったのだろう」と囁かれている。
このような潜在的な安全上の危険について、影響を持つインフルエンサーに対してのみ情報を提供し、一般の3Dプリンティング愛好家などに遅れて情報を提供することは避けるべきである。より多くのメディアがこのニュースを報じ、3Dプリンティング・フォーラムでも話題になっているが、A1ユーザーの多くは未だこのリコール問題について知らない可能性がある。
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