- 2016-11-23
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3Dプリンタの活用法と人材発掘を目的としたファブ地球社会コンソーシアム企画『FAB 3D コンテスト2016』
ラピッドプロトタイピングなど、一部の産業用途だけに用いられてきた3Dプリンタとその関連技術は、機器の性能向上や材料研究が進み、近い将来、建築・医療・工業・娯楽など様々な場面で私たちの生活になくてはならない存在になると予測されています。
人工知能研究の世界的権威であり、実業家でもある米国人フューチャリストレイ・カーツワイル氏は「2020年代には日常生活のあらゆる面に3Dプリント技術が活用されているだろう」と予測しています。(参照記事こちら)
このように、近い将来私たちの身近に存在するであろう3Dプリント技術の新たな活用方法や、それを担う人材発掘を目的として企画された今回のコンテストは、慶應義塾大学SFC田中浩也教授が代表をつとめるファブ地球社会コンソーシアムの一企画としてスタートした物で、小学生からエントリー可能な企画からプロまで参加可能な以下の4つのカテゴリーにて開催されました。
- カテゴリー1:小学生/中学生の部「3Dプリンタで自由研究」
- カテゴリー2:家族の部「家族が喜ぶ3Dプリンタ活用法」
- カテゴリー3:フリースタイルの部「3Dプリンタで○○をやってみた!!!」
- カテゴリー4:プロ/セミプロの部「3Dプリントエッグパッケージ」
応募期間:2016年8月1日~10月31日
コンテスト応募作品数:カテゴリー1/8作品、カテゴリー2/17作品、カテゴリー3/31作品、カテゴリー4/18作品、合計74作品
今回は、11月13日におこなわれた「セミプロ/プロの部:3Dプリントエッグパッケージ」実践大会と合わせ、11月19日に開催された授賞式の様子についてご紹介します。
セミプロ/プロの部「3Dプリントエッグパッケージ」実践大会
2016年11月13日(日)、鎌倉にある「鎌倉学園」様にご協力いただき開催された「3Dプリントエッグパッケージ」は、従来の「エッグドロップコンテスト」と異なり、落としても割れないパッケージをすべて3Dプリンタで製造することを前提とし、その高さを競うというシンプルなコンテストとして開催されました。
エントリーされた作品には、意匠性の高いセミプロ作品から設計製造のプロフェッショナルによる本格的なデータ解析を行った物まで、多種多様な作品がエントリーされました。
本格的なデータ解析により生成された北陽電機株式会社の「U.N.I」
そして実践大会でダントツの性能で勝利した(優秀賞に選ばれた)のは、サービスエンジニア譜久原尚樹さんが制作した「Reacushion(reaction + cushion = reacushion)」
Makerbot Replicator2とPolymaker社のPolyMax PLA材料で造形されたリアクションは、二重構造になった筒状の筐体が地面衝突時に発生したエネルギーを空気の圧縮作用によって緩衝するシステムが採用されており、他作品を圧倒する性能で見事優勝した!
当日用意されていた会場の最高高さ約9.5メートルを楽々クリアしたリアクションは、急遽用意された13メートルの高さでも卵を割ることなく記録を更新した。
今回これだけの記録を達成したリアクションの構造は、来年以降開催される同コンテストの標準構造になるかもしれませんね。
また、同カテゴリーの特別賞に選ばれたのは、プロダクトデザイナー是枝靖久さん作「voronoi egg shell」。
記録こそ6メートルであったが、グラスホッパー(ライノセラス)による高度な3Dモデリング技術と、3Dプリンタの特性を生かしたデザインが評価され、特別賞に選定されました。
※id.arts(アイディーアーツ株式会社)は、今回審査委員長を務めたケ株式会社ケイズデザインラボの原雄司氏と共に、カテゴリー4の審査員並びに協賛企業として同企画に参加させていただきました。
ファブ3Dコンテスト2016 審査結果発表
2016年11月19日、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス主催の「Open Research Forum 2016」(11月18~19日、東京ミッドタウン)において「ファブ3Dコンテスト2016」の最終審査と授賞式を開催いたしました。
最終審査では、下記カテゴリー1~4から選出された優秀作品の中から、各カテゴリーの審査委員長による最終投票によって最優秀賞並びに各賞を決定。
最優秀作品ノミネート一覧
- カテゴリー1
「3Dプリンタで自由研究」 福岡県の平野喬久君による「スイカの維管束」 - カテゴリー2
「家族が喜ぶ3Dプリンタ活用法」 福岡県の塩塚貴子さんと息子さんによる「虫歯の歯ブラシスタンド」 - カテゴリー3
「3Dプリンタで○○をやってみた!!!」 DMM.make AKIBA アルバイト、三谷知靖さんによる「俺菩薩」 - カテゴリー4
「3Dプリントエッグパッケージ」 東京都のエンジニア譜久原尚樹さんによる「Reacushion(reaction + cushion = reacushion)」
そして最終審査の結果、最優秀賞にはカテゴリー4にエントリーされた譜久原尚樹さん制作の「Reacushion(reaction + cushion = reacushion)」が選ばれました!
また、今回の企画エントリーに当たり作品の完成にご尽力いただいた3Dプリントファブ施設賞として、最優秀賞ノミネート作品「カテゴリー1」「カテゴリー2」の2作品の制作に協力いただいたファブラボ大宰府さんが受賞されました。
尚、最優秀賞をはじめ各賞を受賞された方々には、協賛企業より3Dプリンターや3Dスキャナーなどの豪華賞品が副賞として贈呈されました。弊社も協賛企業のひとつとして、フィラメント数点をご提供させていただきました。
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