3Dプリント技術がもたらす未来の自動車産業

3Dプリントスーパーカー「The Blade」が未来の自動車産業を提唱します

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2015年6月に紹介した米国のベンチャーDivergent Microfactoriesが開発した世界初の3Dプリントスーパーカー「The Blade」

同社が開発する3DプリントスーパーカーThe Bladeは、3Dメタルプリントされたアルミパーツにカーボンパイプを接合し組み上げる超軽量&低コストシャーシの3Dプリントカーで、0-60mph 2.2秒という脅威の加速性能を有する世界初の3Dプリントスーパーカー。

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これまでに度々ご紹介してきたローカルモーターズ社の3Dプリントカー同様、Microfactoriesが提案する3Dプリントカーも従来の自動車産業とは異なる製造工程をコンセプトに設計された自動車です。

小規模な組み立て工場内に設置されたメタル3Dプリンタで金属パーツを造形し、ボルトを使ってカーボンパイプと接合。一定のトレーニングを受けた整備士であれば、わずか30分程度でこのシャーシを組み上げることができる設計となっている。

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メタル3Dプリントされたシャーシ部品

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トレーニングを受けた整備士2人が特殊な工具を必要とせず組み立てるシャーシ

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従来型の大規模生産ライン

完全オーダーメイドに対応する内外装パーツも3Dプリント出力した物を利用することで、大規模な生産ラインや高度に熟練した技術者を必要としない自動車製造を実現することができるだけでなく、製造中に発生する有害な廃棄物や排出物質などを削減することもできる。

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また、3Dプリンタをベースとした部品製造をメインとすることで、部品の運搬に掛かる物流コストや運搬中に発生する環境汚染物質等の削減はもちろん、部品在庫管理などに関連するコストについても大幅に削減することができるようになる。

このような取り組みについては、先にご紹介したダイムラートラックなど大手自動車メーカーも実導入に向けた研究(詳細記事はこちら)を進めており、3Dプリント技術が今後の自動車産業に大きな変革をもたらす時が近づきつつあります。

同社は現在セダンとピックアップトラックの開発に取り組んでおり、The Bladeで培った技術をベースに3Dプリント自動車製造の新しい形を広めようとしています。


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