Boeingが開発した3Dプリント構造体Microlatticeは世界最軽量の金属材料
Photo by Dan Little © HRL Laboratories, LLC.
航空産業大手Boeingの子会社であるHRL研究所(カリフォルニア州)の研究者等は、スタイロフォームよりも約100倍軽く、0.9ミリグラム/cc密度の世界最軽量材料を開発したと発表しました。
HRL研究所、カリフォルニア工科大学、カリフォルニア大学の共同研究から生まれた「Microlattice(開細胞型ポリマー構造)」は、3Dプリント技術をベースとした革新的な製造プロセスを用いて、ナノメートル、ミクロン、ミリスケールで0.01%の中空立体構造と99.99%のオープンボリュームで構成される金属材料を生成することに成功。
Microlatticeの微細構造は人間の骨の構造に似ており、髪の毛よりも1000倍薄い100ナノメートルの壁厚と相互接続された中空管の格子を設計することで、独自の軽量材料として生成される。
高い靱性と強度、衝撃吸収性能を要した軽量材料となっているため、強度と軽量化が重要となる航空宇宙機産業などへの応用が期待されています。
元となる技術は2011年ころに発表されていましたが、より実用化に向けた開発が進んだようですね。ボーイング社は今後5年以内をめどに開発予定の宇宙ロケットなどに同素材を採用し、その後5年程度を目安に民間商用機にも導入する計画を打ち出しています。
写真はイメージです
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