火星表面に建設される氷の3Dプリントハウス

NASA主催3D Printed Habitat Challengeで優勝した作品は火星の氷で造った3Dプリント基地

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つい先日、火星地表に水が存在することを発表して大きな話題となったNASA
そんなNASAが先に開催した『NASA’s Centennial Challenges: 3-D Printed Habitat Challenge』(宇宙探査のための3Dプリント基地考案プロジェクト)で優勝した『MARS ICE HOUSE(火星の氷の家)』は、日本人を含む建築家チームが受賞!

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MARS ICE HOUSEは、火星に到着した着陸船に搭載されるロボットによって、地下の氷の採掘と溶解~再凍結を繰り返し造形される、氷素材の3Dプリント基地です。

着陸船に搭載された造形用ロボット達が、着陸船を中心に氷(水)を使った基礎と外装を造形。
地下の氷を溶解してできた水に強度アップのための特別な添加剤を含ませ、ロボットが再凍結させながら氷の外壁を構築。火星の平均外気温がマイナス40度以下になることも考慮した設計となっています。

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中心に配置された着陸船内部は居住スペースとなり、クルーに必要な酸素生成とCo2変換のために内部を緑化を実行。緑化された植物類は、地下水を利用して育てる。
こうして出来た氷の壁は、高度の放射線を防ぐと共に自然光を取り入れることが可能になるそうです。

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氷で造られる基地外装

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他の応募作が土壌を利用した3Dプリント基地を想定していたのに対し、ICE HOUSEは氷をベースとした3Dプリント基地という斬新な建築プランを考案し、審査員たちを驚かせ見事に優勝、チームには賞金$25,000が授与されました。

NASAは、2030年代の何れかに建設される火星基地に4人の宇宙飛行士を滞在(1年間)させ、火星全体の探索を行う計画をしています。

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今回のコンテストのために3Dプリントされたモックアップ。高透明度素材を使った光造形を行い、リアルな氷のような質感を再現するため、独自の仕上げ加工を考案したそうです。素晴らしい完成度ですね。


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