AIと3Dプリンターで患者ごとに適した薬を作る次世代ペプチド医療の新たな可能性
カナダの製薬企業 PharmaTher Holdings は、患者一人ひとりに適したペプチド製剤の実現を目指し、シンガポールに拠点を置くヘルスケア企業 Craft Health と連携。医薬品向け3Dプリンター「CraftMake」を活用し、投与量や成分の組み合わせ、薬が効き始めるタイミングまで個別化する次世代医療の可能性を探る。

医療で使われる薬の多くは、あらかじめ決められた含有量や形状で大量生産されているが、同じ病気でも年齢や体格、症状などは患者によって異なるため、一人ひとりに合わせて薬の量や効き方を調整できれば、より柔軟な治療につながる可能性がある。
PharmaTherが立ち上げた「Personaliz3D Peptides」は、こうした個別化医療に3Dプリント技術とAIを活用する取り組みで、同社はCraft Healthと連携し、医薬品向け3Dプリンター「CraftMake」を使って、患者ごとに最適化したペプチド製剤の開発を進める。

ペプチドとは、タンパク質を構成するアミノ酸が短くつながった物質で、体内のさまざまな働きに関わっており、今回の計画では、BPC-157、KPV、TB-500、MOTS-c、Epitalon、Semaxの6種類が対象となっている。

CraftMakeは、半固体状の材料をノズルから押し出して積み重ねる3Dプリント方式を採用しており、高温加熱や紫外線硬化を必要としないため、複数の材料を組み合わせることも可能で、成分や投与量だけでなく、内部構造を変えることで薬が溶け出すタイミングまで調整できる可能性がある。
さらに、錠剤だけでなく口腔フィルム、ジェル、チュアブル、グミ、坐剤、パッチなど、用途に応じたさまざまな形状への応用も想定されている。
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