Materialise、金属3Dプリントデータを最適化

物理学ベースの計算モデルを用いて金属3Dプリントのための自動サポート生成を進化させる「e-Stage for Metal+」

アディティブ・マニュファクチャリングソフトウェア(以下 AM)の世界的リーダーである Materialise は、3月10日から米国シカゴで開催される Additive Manufacturing Users Group(AMUG)ショーで、物理学ベースの計算モデルを用いてレーザー粉末床溶融(LPBF)システムのデータ準備を最適化し、サポート構造の自動生成を行うソフトウェア「e-Stage for Metal+(イーステージフォーメタルプラス)」を発表した。

LPBFは、AMの主要セグメントであり、2022年には業界の世界的な収益の52%以上を占めている。また、多くの潜在的な課題を抱えた最も複雑な技術の1つである。Materialiseが委託した独立調査によれば、3Dプリントの採用を妨げる主な要因は、知識不足と生産プロセスに関連するコストであり、これらはLPBFのデータ準備において中心的な課題である。

EOSのソフトウェア製品ラインマネージャーであるMirco Schöpf氏は、「Materialiseのソフトウェアを使用してサポート構造の生成を自動化することで、3Dプリントプロセスを効率化できます。これにより、サポートの除去作業が簡素化され、サポートの体積が最大80%削減、粉末の取り出しが容易になり、パーツの取り外し後の造形プレートの加工時間の削減も可能になります。私たちはe-Stage for Metal+を探求し、さらなる利点を発見することを楽しみにしています。」と述べている。

e-Stage for Metal+は、物理学ベースの計算モデルを活用して、3Dプリントプロセス中に変形が発生すると思われる箇所を計算し、必要に応じて針状サポートとコーンサポートを自動生成する。これら2つのサポートタイプを組み合わせることで、3Dプリントプロセス中の安定性と熱分布が最適化され、パーツの変形を回避すると同時に、後処理の手間を削減することができる。これにより、パーツの品質と総生産コストの間のバランスがとれるようになり、LPBFプロセス全体に新しい視点がもたらされると共に、経済的にも実現可能で採用しやすくなる。e-Stage for Metal+のような自動化ツールは、特定の技術習得のために必要な時間を短縮し、装置の種類に依存することなく、サポート生成を迅速に最適化することを可能にする。

Materialiseのメタル担当リードであるIan O’Loughlinは「金属AMのユーザーは、手動で造形データを準備する際に、パーツにサポートを付けすぎる傾向があります。欠陥を避け、再度にわたる造形に伴うコストを抑えるためです。だからこそ、e-Stage for Metal+などのスマートなツールが重要です。ベストな造形が可能になるようサポートが最適化された状態で自動生成されるので、時間と材料、および後工程のコストを節約することができます。」と説明します。e-Stage for Metal+は、Materialiseの主要なパーツ編集およびプラットフォーム準備ソフトウェアであるMagicsのモジュールです。Magicsは、多くのファイル形式のインポートをサポートしており、また、全ての主要な3Dプリント装置との互換性も提供している、技術的中立性のあるソフトウェアです。ユーザーは、ワークフローの高度な制御と自動化を実現することができます。

Materialiseのソリューション戦略担当であるLieve Boeykensは「私たちは常にソフトウェアソリューションを向上させ、AMユーザーの日常の業務をサポートするよう努めています。自動化は、知識のギャップを埋め、技術をより速く採用、投資利益を加速し、全体的な生産コストを削減することでAMユーザーを支援できます。Materialiseのe-Stage for Metal+は、企業が金属3Dプリントを経済的に実行可能にするのをサポートします。」と述べている。


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