- 2025-7-22
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- 3DPrinting, 3DPS, 3Dプリンティング, ceramic, concrete, WASP, コンクリート, セラミック, テクノロジー, 建築, 建築関連, 粘土
AI設計×3Dプリント技術で建築革命、サステナブル住宅を熊本に実現
3Dプリント住宅やAIによる自動建築など展開する住宅テック企業 Lib Work は、2025年7月22日、国内初となる土を主原料とした一般住宅用3Dプリンター住宅「Lib Earth House model B」を、熊本県山鹿市鹿央町に完成させた。本物件は、生成AIによる設計と3Dプリント技術を用いた施工を融合させた、次世代型の住宅建設プロジェクトである。
従来の住宅業界は半世紀以上にわたり、工法や素材に大きな革新が見られなかった。一方で、他産業ではEVや自動運転などの技術革新が進み、住宅分野にも構造的変革が求められている。加えて、熟練労働者の不足や住宅不足、気候変動対策といった社会的課題も顕在化している。
Lib Workはこうした課題に対し、「3Dプリンター×自然素材」による持続可能で再現性の高い建築技術の確立を使命とし、「model A」での実証を経て、改良版である「model B」の開発に至った。
Lib Earth House model Bの主な特長
■ サステナブルな土壁を使用(特許出願中)
セメントを一切使わず、土と天然素材のみで構築された壁体を実現。旧モデル比で約5倍の強度を持ち、CO₂排出も大幅に削減している。
■ IoT搭載のスマート住宅
壁内部に温湿度センサーを内蔵し、結露や素材劣化を自動検知。さらに、照明・空調・風呂・玄関ドア(顔認証対応)などをスマートフォンで遠隔操作可能。
■ 自給自足型の電力システム
テスラの蓄電池「Powerwall」と太陽光パネルを併用することで、外部電力に頼らずに生活できるオフグリッド住宅を実現。
■ 自然と調和する空間デザイン
中庭を配し、自然光や風を取り込む設計を採用。LDK、浴室、トイレ、居室などをバランスよく配置し、快適性と環境共生を両立した。
完全自動住宅建設へ向けた取り組み
Lib Workは、今後、AI設計から3Dプリント施工までを一貫自動化する「AIフルオートビルド」の構築を本格始動。Maket Technologiesとの協業により、AI設計システムの研究・開発を進める。これにより、持続可能で効率的な住宅建設を世界規模で実現し、業界の未来を切り拓くとしている。
今後の展開と成長戦略
- 国内戸建事業
2040年までに累計10,000棟の着工を目指し、2025年8月より予約開始、2026年1月より受注開始。 - FC展開
3Dプリンター技術をフランチャイズ形式で全国の住宅会社に展開。プリンター導入支援や設計データ提供、研修・運用サポート体制を構築。 - 商業・宿泊・公共分野への応用
グランピング施設、ホテル、サウナなど多用途への展開も計画中。 - 海外展開
特にアジア諸国に向け、住宅不足や災害時の仮設住宅としての活用を視野に入れたグローバル戦略を推進。
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