Gucci、限定版3Dプリントスニーカー「Gucci Cub3d」を発表

Gucci初の最先端3Dプリントスニーカーが革新的なデザインと環境配慮を実現

イタリアの高級ファッションブランド Gucci は、伝統的なクラフトマンシップと最新の3Dプリント技術を融合させた革新的なスニーカー「Gucci Cub3d」を発表した。本モデルは、ファッション界の先駆者として Montclair や Louis Vuitton に続き、Gucciが初めて採用した3Dプリント技術を取り入れた限定コレクターズアイテムである。今回の試みは、ファッション業界における3Dプリント技術の可能性を広げる重要な一歩である。

「Gucci Cub3d」は、選択的レーザー焼結(SLS)技術を用いて製作された3Dプリント要素が最大の特徴で、ソールにはポリヘドロン(多面体)に着想を得た格子状構造が採用され、従来の製造法では難しかった複雑なディテールを実現している。このSLS 3Dプリント技術は、正確かつ自由度の高いデザイン表現を可能にし、今後の3Dプリント技術の発展においても注目される要素となる。
また、スニーカーのアッパーにはGucci独自の素材「Demetra」を使用。Demetraは、品質、柔らかさ、耐久性を兼ね備えた素材であり、70%が植物由来の再生可能かつバイオベースの原料から構成されている。さらに、アッパーには100%リサイクルポリエステル、内装には88%リサイクルポリエステルおよび金属フリーまたはクロムフリーなめし革を採用するなど、環境負荷の低減にも配慮した設計となっている。これにより、最先端の3Dプリント技術とサステナブルな素材選定が両立され、品質と環境への責任を両立した製品に仕上がっている。

プロジェクトに携わったGucci 3DフットウェアデザイナーのMatteo Burzio氏は、同製品の格子パターンがRhinoおよびGrasshopperを用いて設計されたことを明かしている。ミッドソールに適用されたパターンは、Gucciのランウェイショー「Gucci Sprint/Summer 2025」で複数のカラーバリエーションとして披露され、同時にスリッポンタイプにも遊び心と独自性を加えたデザインを採用。今後、新たなバリエーションの展開も期待される。

本スニーカーは、専用パッケージに収められた限定20足のみの生産となっており、4月16日から21日にかけてGucciのフラッグシップ店舗「Gucci Via Monte Napoleone」にて初公開される。3Dプリント技術を活用した今回の取り組みは、革新的なデザインと環境への配慮を兼ね備え、今後のファッション業界における3Dプリント技術の普及と進化を予感させるものである。


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