既存機種から連続3Dプリントを可能にするECHOdrive

デスクトップタイプの3Dプリンタに後付けするだけで連続した3Dプリントが可能になるデバイスECHOdrive

ECHOdrive-1

先日紹介した『手持ちのFDM機がマルチマテリアルに変身?フィラメント融合機』のように、既存の3Dプリンタに大幅な改良を加えることなく、機能向上可能なデバイスが、今回紹介するECHOdrive。

ペンシルベニア州立大学のルームメイトである二人の学生が設立したMobiumsolutionsというスタートアップベンチャーが開発したECHOdriveは、ロール状に巻かれた透明プラスチックをビルドシートとして、連続した3Dプリントを可能にするツールです。
既存のFDM/FFF方式デスクトップ型3Dプリンターの約7割に設置が可能という同機は、センサーとモーターを備えたシート送り用造形ボードをプリンタ本体に設置。同デバイスで利用するロール状の専用プラスチックシートをプリンタ本体に設置するだけで、ビルドプレートから造形物を外す手間を省き、連続した3Dプリントを可能にします。

ECHOdrive-4

通常の3Dプリント作業では、造形毎にビルドプレートから造形物を剥がす手間が必要になるため、造形完了時には、この作業に当たる人間の手が必須となっていました。
しかしこのECHOdriveは、Webベースの3Dプリントソフトと連動しており、連続したプリントジョブをクラウド上に蓄積し、3Dプリント→シート送り→3Dプリントという連続作業を可能にするデバイスになっています。つまり、ノズル詰まりなどのトラブルがなければ、シートか材料が無くなるまで連続した3Dプリントが実行可能となるのです。

ECHOdrive-3
オフィスや学校で、帰宅前にまとめてプリントキューを投げておき、翌朝には自動で複数の3Dプリントが完了している。という作業が可能になります。
Webベースでコントロールされるため、遠隔操作なども可能となり、単一のプリンタをネットワーク経由で共有することも可能です。

ECHOdrive-2

あくまで、ノズル詰まりや材料交換が発生しない場合の連続プリントですが、上手く動作すればかなり画期的ですね。
現時点では未だプロトタイプの段階ですが、既に彼らには数万ドル単位の助成金や協業計画も進んでおり、順調にいけば近い将来、製品化されるかもしれません。

 

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