- 2015-6-3
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イスラエル生まれのPCB3DプリンタDragonflyを開発する企業が11万ドル超の新たな資金を調達
つい先日お伝えしたばかりのプリント基板専用3Dプリンタ『Dragonfly 2020』を開発するイスラエルの公共企業Nano Dimensionが、1100万ドル(13億円超/120円換算)の資金を調達中。
Dragonfly 2020の基本的な仕組みについては、先日の記事でもお伝えした通りですが。
同機は、絶縁及び高導電性銀ナノインクを使用し、完全な多層回路基板をプリントできるインクジェット堆積システムの3Dプリンタです。このプリンタを開発するNano Dimensionは、Dragonflyを2016年~2017年に掛けて発売する計画で開発を進めており、今回の資金調達で、システムの品質や開発スピードの向上を目指すと共に、材料関連の開発にも注力することになるようです。
Dragonflyの基本材料となる導電性銀ナノインクについては、すでに中国系関連企業や大学などと協力して開発を進めており、よりハードに適した材料の開発とコスト軽減を目標としている。
多層プリントされたPCB
開発中の専用材料は材料単体での販売も想定してる
世界初になるであろうこのPCB 3Dプリンターが実用化されれば、小ロット製造、R&D、プロトタイピングなど、幅広い分野での活用が期待できるのは間違いありません。しかし、これだけの性能をもったプリンターの機能をキチンと生かせるソフトウェアの開発や、専任の設計者などの教育も重要ですね。
回路基板の設計プロセスは、ソフトウェアなどの進化によってより簡略化されていくかもしれませんが、基礎となる知識や経験が大切なのは、ハードの進化とはまた別の次元の話かもしれません。
現状は平面への多層プリントですが、機器が進化し、複雑な立体物や軟性素材、フィルムなど、様々な素材にプリントできるようになると面白いことになりそうです。
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