3Dバイオプリンティングによる抗がん剤開発

CarcinotechとCELLINKが3Dバイオプリンティングによる抗がん剤開発で提携

スコットランドのバイオ企業 Carcinotech と、 3D細胞培養企業 CELLINK は、CELLINKのバイオプリンティング・ソリューションとCarcinotechの3Dバイオプリンティング生体腫瘍作製の専門知識を活用し、がん細胞株をベースとした3Dバイオプリンティング腫瘍モデルのバイオファブリケーションのためのプロトコルを開発・商業化するためのパートナーシップを締結した。

2020年だけでも、世界中で推定1,930万人のがん患者が発生し、1,000万人近くががんで亡くなると予想されており、中でも、乳がん(11.7%)、肺がん(11.4%)、大腸がん(10%)、前立腺がん(7.3%)が、死亡率の高いがんとなっている。がんは、人々の健康に大きな影響を与え続けているが、有効な治療法も未だ限られており、利用できる治療法も患者によってばらつきが大きい。

Carcinotechは、3Dバイオプリンティングによる微小腫瘍や、がん細胞株ベースの3Dモデル作製におけるリーダーとしての地位を確立しており、過去3年間に完成された自動ワークフローのため、CELLINKの技術を取り入れている。患者由来の生検、免疫細胞、がん幹細胞を用いて3Dバイオプリント微小腫瘍を開発するCarcinotechは、研究者が薬剤試験のワークフローを最適化するために、製薬部門に重要なサービスを提供してきた。高度な3次元細胞培養技術を有するCELLINKの「BIO CELLX」プロトコルは、顧客が3D細胞培養ワークフローを自動化することを可能にする最初のバイオディスペンサーシステムであり、これらのプロトコルを提供することで、CELLINKとCarcinotechは、創薬研究開発におけるスピードと精度の両方を向上させることを可能にしている。

CELLINKのCEOであるCecilia Edebo氏は「私たちはこの提携が、がん研究コミュニティに与える影響に興奮しており、Carcinotechの最適化されたがんモデルを使用することで、がん研究が進歩することを楽しみにしています。Carcinotechのがんに対する深い理解と、CELLINKのBIO CELLXシステムの精度と再現性を組み合わせることで、がん研究のワークフローに新たなレベルの効率性をもたらすことを期待しています」と述べている。


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