20個の3Dプリントパーツを搭載したEVコンセプト車

シトロエンはBASFと協力し20個の3Dプリントパーツを搭載したEVコンセプト車「oli」を発表

フランスの大手自動車メーカー Citroën(シトロエン)と、ドイツに本社を置く世界最大の総合化学メーカー BASF は、重量と資源使用量を減らすことを示すコンセプト車である、次世代電動SUV「oli」を発表した。

全長4200mm×全幅1900mm×全高1650mm、車両重量約1000kg、最高速度110km、最長400kmの航続距離を実現する高性能バッテリーを搭載した「oli」は、ミニマリズムを追求した斬新なデザインでまとめられ、各所に3Dプリントパーツが採用されている。
従来のように異なる材料から作られた結合部品や溶接部品は、機械的リサイクルに課題を残すが、「oli」は多くのコンポーネントを同じ化学製品群の単一材料で設計・製造している。

ゴムのような弾力性を持ちながら、軽量で堅牢、耐摩耗性に優れた膨張型熱可塑性ポリウレタン(TPU)をベースとした背もたれや肘掛け、床部分など、「oli」にはBASFの高性能なプラスチック材料から造られた部品が多数採用されている。

更に、ボンネット・ルーフ・トランクなどの外装部品は、BASFと共同で開発されたハニカムサンドイッチ構造の再生段ボールを採用しており、車両外装重量を大幅に削減すると共に、安定性と耐久性を向上させている。この再生段ボールは「Elastoflex」ポリウレタン樹脂でコーティングされ、BASFのスプレー塗装システムで塗装されている。再生段ボールパネルは非常に軽量で高剛性なため、パネル上に大人が立つことも可能なほど安定した構造になっている。

シトロエンのプロダクト&ストラテジーディレクターであるローレンス・ハンセン氏は次のように述べている。「BASFとのコラボレーションは、近未来に向け効率の良い電気自動車を開発する上で重要なプロジェクトです。この革新的な電気自動車は、益々重く複雑になる自動車のトレンドに逆行し、手軽さとシンプルさに焦点を合わせています。oliは機能的な電気自動車の楽しさを取り戻しながら、環境への影響を最小限に抑える方法を実証しています。」


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