ボルネオ島に初の3Dプリント住宅が完成

SCIB、ボルネオ島に最初の3Dプリントデモハウスを建設

ボルネオ島にある小さな国ブルネイに拠点を置くコンクリート成形大手 Sarawak Consolidated Industries Berhad(以下 SCIB)は、東南アジアのマレー諸島に位置し、多様な生態系を育むボルネオ島北部のサラワク州に同社初の3Dプリントデモハウスを完成させた。

サラワク州初の3Dプリント住宅

延べ床面積90m²のこの建物は、デンマークに本拠を置く超大型建設用3Dプリンタメーカー COBOD の3Dコンストラクションプリントシステム「BOD2」を使い、145のレイヤーをそれぞれ2cmの高さで約46時間掛けてプリント。プリントの総延長は9kmに及び、高湿度となる地域の気候条件によって発生するカビや藻から家を守るため、外壁に漆喰塗装を施している。

左官による塗装前後の写真

また、建設中のプリンタ上部には、毎日大量の雨が降る地域の気象条件に合わせ、現場で作製した屋根が取り付けられており、雨天時の屋外でも継続してプリントできるようにしている。

雨の多い地域の気候に合わせ屋根を設置

ボルネオ島初となる3Dプリント住宅は、マレーシアの許認可機関であるマレーシア建設産業開発庁(CIDB)の協力を得て、サラワク州クチンの訓練機関敷地内マレーシア建設アカデミー(ABM)に建設された。ABMは、このプロジェクトを実現するための主要な協力者として、この島でアディティブ・コンストラクションを実現することを目標に掲げている。

両組織は、より環境的に持続可能な建築の未来を作るため、3Dプリント技術を活用することの重要性を強調している。


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