3Dプリンター技術でパンチ性能と耐久性を両立した新型キーパーグローブが登場
老舗スポーツブランドの Reusch(ロイシュ)は、米国の3Dプリンタメーカー Carbon と共同で、パンチング性能に特化した最新モデル「Attrakt Fusion Carbon 3D」を開発した。
この新型グローブの最大の特徴は、バックハンド部分に搭載された3Dプリント製の格子構造で、メッシュのようなこの構造体は、従来のラテックスやゴムでは実現できなかった「軽量性・柔軟性・高い反発力」を兼ね備えており、衝撃吸収性能も高く、手を保護しながらもパンチング時のエネルギーを効率よくボールに伝えることができる。
設計にはCarbonの「Design Engine」を活用し、複数のラティスパターンを試験・最適化。特に試合中の繰り返し屈曲や衝撃に耐えるため、接着強度や耐久性にも重点を置いた開発が進められた。ただし、パーム(掌)部分は従来通りのラテックス素材が採用されており、グリップ性能においてまだ3Dプリント素材が追いついていないこと、プロ選手からのフィードバックが影響していると考えられるが、今後の技術革新によって、掌部への3Dプリント応用にも期待が寄せられる。
3Dプリントの応用はスポーツ分野でも急速に進行しており、自転車サドルや靴、バックパックに続く新たな市場として注目されている。スポーツ用品市場全体が4800億ドル規模とされるなか、3Dプリントが関わる領域は約3%に過ぎないが、それでも150億ドルという大規模市場であり、高付加価値化を図る上で大きな可能性を秘めている。
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