重力を超えた3Dプリントハンドバッグ

Coperniとディズニーが高速液体プリント技術で製作したシリコン製ハンドバッグ「Ariel Swipe Bag」を発表

パリを拠点とするファッションブランド Coperni(コペルニ)は、ディズニーとコラボレーションし、画期的な3Dプリント技術を用いたシリコン製ハンドバッグ「Ariel Swipe Bag」を発表した。このバッグは、ディズニーランド・パリで開催された2025年春夏コレクションの一部として公開されたもので、ディズニーのキャラクターや世界観にインスパイアされたデザインを特徴としている。

人魚の世界をイメージしたバッグ「Ariel Swipe Bag」は、MITが開発した「Rapid Liquid Print(高速液体プリント技術)」によって作られている。この技術は、ジェルの中でシリコン素材を堆積するため、あたかも宙に浮いているかのような状態で3Dプリントが実行される。ジェル状のマトリックス内で針を使って層ごとに注入し形成されるこの3Dプリント方式は、従来の3Dプリント技術とは異なり、サポート材を使用せずに立体物をプリントすることが可能で、プリント後に洗浄するだけで滑らかな仕上がりの大型製品などを製造することができる。

Coperniの共同創設者であるアルノー・ヴァイヤン氏は「2年前にディズニーと出会った際、私たちが最も興奮したのは、ディズニーの世界に新たな革新をもたらすことでした。ウォルト・ディズニー氏にとって重要だったのは、想像力とテクノロジーを使って不可能を可能にすることです。これはCoperniが追求していることそのものです」と語っている。

Rapid Liquid Print技術は、RTVシリコンなど様々な硬度のシリコンをプリント可能なため、医療、自動車、日用品まで幅広い分野での応用が期待されている。


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