Made in Spaceの無重力プリンタがミッションコンプリート

国際宇宙ステーションにインストールされた無重力対応3Dプリンター「Zero-G」がテストプリントミッションを完了

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以前から情報をお伝えしつづけているMade in Spaceの無重力(微小重力)対応3Dプリンター「Zero-G」。
2014年9月後半、国際宇宙ステーションへ向けて旅立ち、同ステーション内に設置されて以降、4ヶ月間に及ぶミッション(テストプリント)を無事に終えたようです。14のテスト用パーツは問題なく3Dプリントされ、プリンタ本体と共に地上へ帰還します。
地上へ戻った造形物は、電子顕微鏡による分析に加え、引っ張り強度テストや圧縮・屈折・屈曲などの様々なテストを行い、無重力(微小重力)空間における3Dプリント結果の内容を詳細に分析されます。
地上で造形された同一モデルとの比較検証により、今後の無重力(微小重力)空間での3Dプリンタプロセスへの開発に貢献します。

made-in-space-3dprinttest-1テストプリントされたパーツ

勘違いされている方も多いかもしれませんが、今回の一連のミッションは、今後の宇宙空間用プリンター開発のための足がかりとなるプロジェクトです。樹脂で造ったラチェットを使い、実使用するようなことは目的とされていないはずです。ただし、先日お伝えした『カーボン素材のプリントが可能なMarkForged Mark One』のような、ケブラー・グラスファイバーを利用した複合3Dプリンターの開発が進めば、金属並みの強度を持った軽くて丈夫な樹脂性パーツなども、宇宙船内などで造形可能になるかもしれません。
今回のMade in Spaceのプロジェクトは、そんな未来へ向けた第一歩となるはずです。

国際宇宙ステーション内で3Dプリントされるラチェットレンチ

今回、国際宇宙ステーション内でZero-Gプリンターによって3Dプリント造形されたモノと同じタイプのラチェットレンチのSTLデータが、NASAの公式サイトから公開されています。
データダウンロードはこちらから
早速id.artsでもダウンロードし、FDM機で造形してみました。「国際宇宙ステーションで造られたモノと同じだぁ」と思うと、なんだか嬉しくなるのは私だけでしょうかw

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