日本初、分散型3Dプリンターファーム始動

最大120台規模の3Dプリンターファームが切り拓く分散型ものづくり

APPLE TREE はこのたび、名古屋工芸との協業により、分散型3Dプリンターファーム事業「PrintHub（プリントハブ）」を正式に開始した。本事業は、日本全国に分散配置された複数台の3Dプリンターをネットワークで管理し、オンデマンドでの製造を可能にする新しい製造インフラである。

PrintHubが採用する「3Dプリンターファーム」は、金型や大型設備を必要とせず、デジタルデータから直接製造できる点が特長だ。これにより、従来は難しかった小ロット生産や短納期対応が現実的な選択肢となり、試作や補修部品、限定生産など幅広い用途での活用が期待されている。
第一号拠点となるPrintHubは、Bambu Lab製3Dプリンターを最大120台規模で導入し、2026年春からの本格稼働を予定している。高精度かつ高速な3Dプリンターを多数同時に運用することで、「必要なものを、必要なときに、必要な数量だけ作る」生産体制を構築。少人数での運用を前提とした設計とすることで、人手不足が深刻化する製造現場においても、安定した運営を目指すとしている。

3Dプリント技術の進化により、大量生産・集中生産が主流だった時代から再び地域に分散したものづくりが可能になりつつある。PrintHubは、製造拠点を一極集中させず地域ごとに配置することで、物流負荷や環境負荷の低減、さらには地域産業の活性化にも貢献することを目指す。将来的には「モノを運ぶ」のではなく、「データを届け、近くで作る」社会の実装を見据えている。

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