- 2024-12-5
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- 3D bioprinting, 3DPrinting, 3Dプリンティング, DLP, Medical, テクノロジー, バイオ, バイオマテリアル, 光造形, 再生医療, 医療
高精度と生体適合性を両立するゼラチンベースのDLPバイオプリント樹脂
ベルギーを拠点とするバイオプリンティング材料およびバイオインクの開発企業 BIO INX は、高いプリント精度と生体適合性を実現するよう開発されたDLP方式のバイオプリンティング向けのゼラチンベース新素材「BIORES INX」の発売を開始した。
BIORES INXの主成分であるGelMA(ゼラチンメタクリルアミド)は、ヒトコラーゲンに類似した機能と特性を持ち、組織工学や薬剤送達など多様な用途で使用されている生体材料で、特にバイオプリンティングにおいては、細胞の支持や成長に必要な細胞外マトリックス(ECM)を模倣できるため、細胞を保持する三次元構造をイン・ビトロ(試験管や培養器などの人工的な環境下で行われる実験)で作製するのに適している。
BIORES INXは、DLP方式のバイオプリンティングプラットフォームでの利用を想定しており、室温で液状を維持できるよう設計されている。これにより、加熱容器が不要となり、印刷プロセス中の水分蒸発も防げる。この技術により、研究者はGelMAベースの樹脂をDLP方式を含む他のバイオプリンティング技術でも利用しやすくなり、研究の効率化とスケーラビリティの向上が期待される。
同社は現在、押出方式、多光子リソグラフィー、ボリュメトリック3Dプリンティング、DLPおよびSLAを含む多様な技術向けにバイオプリンティング材料を開発している。今回発売されたBIORES INXは、ゼラチンベースのバイオマテリアルに注力してきた同社の最近の取り組みを反映しており、DLP方式に対応させる際の技術的課題を克服した成果でもある。
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