ExtraBold、プラスチックリサイクル問題解決に向け開発拠点を設置

ExtraBoldがタイのプラスチックリサイクル問題に取り組むための共同開発拠点を設置

大型3D付加製造機や3Dプリントヘッドの開発などを手掛ける ExtraBold(以下 エクストラボールド)は、泰日工業大学(Thai-Nichi Institute of Technology 以下 TNI)と共に、増加する廃棄プラスチック問題に対処し、プラスチックのリサイクルの拡大に貢献することを目指した、次世代の3Dプリント技術の開発に取り組むことを発表した。

プラスチックリサイクルなどの課題解決

現在、世界全体の廃棄プラスチック量は3億トンを超えており、2040年までにはこの数値が倍増すると予想されているのに対し、プラスチックのリサイクル率は10%未満に留まっている。各国ではプラスチックの再利用を促進する取り組みが進められているが、廃棄プラスチックの増加量に対応するにはまだ道のりは遠い状況で、これらの課題には、コストと品質の両面からさまざまな解決策が求められている。ExtraBoldが開発しているペレット樹脂方式の3Dプリンティング技術と樹脂コンパウンド技術は、上記の課題を解決する大きな可能性を持つと確信。さらに、バイオプラスチックを使用した樹脂材料の造形技術開発にも注力。これにより、新たな価値を創出し、3Dプリンティング技術の適用範囲を拡大することを目指すとしている。

バイオプラスチックの造形技術開発の事例

先のプレスリリースにて、い草と生分解性樹脂を混合した樹脂を使用し、有志のプロダクトデザイナーによるデザインラボ HONOKA と、同社の大型3D付加製造機により制作された作品(“TATAMI ReFAB PROJECT”と題した家具シリーズ)が、ミラノサローネ2023にてサテリテ・アワード最優秀賞を受賞し、タイでも話題となっており、同国市場の嗜好性との相性の良さは大いに期待できる。
関連記事:廃棄い草使用の3Dプリント家具でミラノサローネ出展

今後の取り組みについて

既に市場で活用されているExtraBoldの大型3D付加製造機(3Dプリンター)EXF-12で培ったノウハウをベースに、既に日本およびシンガポールでは次世代システムの開発に着手。今回、タイでの共同開発体制を構築することにより技術開発を加速化し、アジア市場を足掛かりとしたグローバルな事業展開を進めるとともに、ExtraBoldの提唱する「Green Creative™」を推進。TNIは、エンジニアを始めとした優秀な学生の輩出で知られており、近年では一般企業との連携にも力を入れていて、今回の取り組みではタイで強固なネットワークと事業基盤を有し、且つTNIとも関係の深いYN2の尽力により、アジア市場での事業展開を進めるExtraBoldを含めた共同開発体制が実現した。共同開発の枠組みはタイ企業であるYN2とTNIがMOUを締結することによって発足し、実際の技術開発は3者がTNIのラボ内にエンジニアと設備を配置することにより推進するとしている。


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