3Dプリンター銃の製作者に懲役2年の実刑判決!

横浜地裁 3Dプリンター銃を製作した元大学職員に懲役2年の実刑判決!

3d-printing-gun1s10月20日横浜地裁は、3Dプリント銃を製作したとして、武器等製造法違反と銃刀法違反の罪に問われていた元湘南工科大学の職員、居村佳知被告に対し、懲役2年(求刑懲役3年6カ月)の実刑判決を言い渡しました。
横浜地方裁判所の伊名波宏仁裁判長は「みずからの知識と技能を誇示して、3Dプリンターで誰でも銃を密造できることを示したもので、わが国の厳しい銃規制を形骸化する犯行だ」と指摘。そのうえで、「模倣性が高くて悪質で、刑事責任は重いと言わざるを得ない」と述べ執行猶予付の判決を求めた被告側の主張を退け、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。同裁判長は被告の動機について「拳銃の製造・所持が厳しく規制された我が国の法制度に反対の考えを持ち、銃規制を形骸化しようと考えた」と指摘し、「簡単に銃を製造できることを実証し、ネットを通じて広く公開することを意図した。極めて模倣性が高く、悪質だ」とも述べた。
同被告は公判で「アルミ板を銃身に挿入し発射できないように加工していたことから、殺傷能力があるとは思っていなかった」として、違法性の認識を否定。

被告は控訴する方針のようです。

 

これまで繰り返しお伝えしてきた3Dプリント銃問題

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3Dプリンター銃のキッカケをつくった、リベレーターの開発者「コディ・ウィルソン」

過去の3Dプリント銃の関連記事一覧

居村被告の存在については、逮捕以前から取り上げてきましたが、海外では彼の業績を讃え「Imura Revolver」と名付けた3Dプリント銃のオープン化を推進しています。(同プロジェクトの詳細はこちら
このように、国内外でも様々な議論がなされているこの問題。
以前お伝えした、大日本印刷が開発したセキュリティシステム(詳細はこちら)をはじめ、類似した取締システムの研究開発も進んでいます。
しかし一方で、規制の在り方については賛否分かれた議論が展開しており、こういった事件をきっかけに、根拠の曖昧な規制だけが先行し、自由な発想による様々な活動に支障を来す可能性は否めません。

是非、慎重に議論していただきたい部分ですね。

 

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